建設業界の資格

実務経験なしでも2級建築施工管理技士になれる?経験の積み方も解説

建築施工管理技士は、建設業界における重要な資格の一つです。

1級と2級があり、初めて取得する方の中には2級からはじめようと思っている方も多いのではないでしょうか。
ただ、取得する際にどのような条件があるのかは調べてみないとわかりません。

この記事では、2級建築施工管理技士の取得条件の中でも特に実務経験がなくても取得できるのかを中心に、目指す方法について詳しく解説していきます。

2級建築施工管理技士はなにができる?


2級建築施工管理技士は、請負金額が4500万円未満の中小規模の工事を対象として建設工事を担当することができる資格です。
無資格でも施工管理を行うことはできますが、建設現場には必ず1級か2級の建築施工管理技士を設置する必要があります。

2級は、具体的には戸建住宅や小規模な商業ビルなどの建設現場で施工管理を担当することができます。

1級は請負金額に上限がないため、大規模な物件を手掛けられるかどうかが2級との違いになります。

資格 2級建築施工管理技士 1級建築施工管理技士
扱える物件 4500万円未満 上限なし
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  • 年収350万円以上の大幅UP事例もあり
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2級建築施工管理技士は実務経験が必須


2級建築施工管理技士を取得するうえで、実務経験は必ず必要になってきます。
ただし、必要となるのは2次試験の際で、1次試験は年齢さえ満たしていれば誰でも受験することが可能です。

以下では、2級建築施工管理技士になるために必要な実務経験年数、試験の内容について解説していきます。

2級建築施工管理技士になるには実務経験が3年必要

受験条件
1次試験 17歳以上(実務経験不要)
2次試験
  • 2級第一次検定合格後、実務経験3年以上
  • 1級第一次検定合格後、実務経験1年以上
  • 1級建築士合格後、実務経験1年
  • など

    参考:http://xn--fcip-shiken-nh8u740fwf8b.jp/ken2/index.html

    2級建築施工管理技士には、1次試験と2次試験の2つの試験があります。
    1次試験は17歳以上であれば誰でも受験可能で、合格すれば2級建築施工管理技士補になることができます

    しかし、2級建築施工管理技士の第二次試験を受験するには、実務経験が必須条件となってきます。

    具体的には、第一次検定に合格した後なら、3年以上の実務経験を積むことが求められます。
    この実務経験は、建築工事の施工管理や設計監理、施工監督などの立場で積まれたものに限られており、正確に記載した実務経験証明書を提出することが義務づけられています。

    2級建築施工管理技士の受験内容

    ここからは2級建築施工管理技士の詳細な試験内容についてお伝えします。

    試験内容 試験日
    1次試験 建築学等(4択)
    施工管理法(4択と5択)
    法規(4択)
    6月、11月
    2次試験 建築(4択と記述)
    躯体(4択と記述)
    仕上げ (4択と記述)
    11月

    1次試験は、マークシート方式の筆記試験で、建築施工に関する基礎知識を問う問題が出題されます。

    出題範囲は、建築学、施工管理法、法規からの出題で、6月と11月の年2回実施されます。
    1次試験に合格で2級建築施工管理技士補となります

    2次試験は4択のマークシートと記述の方式になり、11月に実施されます。
    1次試験の内容をより深掘りしたものとなっており、これに合格すれば2級建築施工管理技士になることができます。

    2級建築施工管理技士補は就職・転職に有利


    上記の内容から、まだ実務経験がない方は1次試験のみ受験が可能となり、2級建築施工管理技士補をめざすことになります。

    ただし、2級建築施工管理技士補を取得しても、責任者である主任技術者などになることはできません。
    実務経験の有無を問わず、満17歳以上であれば誰でも受検できる資格であるため、責任者などの地位にはつけないのです。

    しかし、2級建築施工管理技士補の資格を取得することで、最低限の施工管理技士としての知見があることは証明できます

    例えば就職、転職活動でアピールすることはでき、有利に働く可能性があります
    どの会社が建設を行うのか入札によって決めることがありますが、その際に技士補も経営事項審査の加点対象になるため、企業側にとって2級の施工管理技士補でも採用するメリットはあります

    学生の方でも受検できる資格なので、建設業界を目指している方は技士補の取得から目指すのがよいでしょう。

    実務経験はどこで積む?有名な3つを比較


    2次試験の受験には、施工管理としての実務経験が必要となってきます。
    実務経験は資格取得の重要な要素であり、多くの場合、建設会社などでの勤務を通じて積むことが一般的です。

    では、建築施工管理技士としての実務経験をどのように積めばよいのでしょうか。
    下記で3つの例をあげております。
    いずれも施工管理に直接携われますので、希望に沿った働き方や将来必要なスキル、経験が得られるところを選ぶと良さそうです。

    依頼者に寄り添って建築を行いたい方はハウスメーカーがおすすめ

    ハウスメーカーは、主に住宅の設計・施工・販売を行う企業です。
    ゼネコンと比較すると、扱う建築物の規模や種類は限定されますが、住宅建築に特化した専門的な知識やスキルを習得することができます

    具体的には、戸建・マンション・注文住宅などの建築に携わることができます。

    また、ハウスメーカーでの経験は依頼者との距離が近いため、依頼者の理想とする家を形にしていく過程が大きなやりがいとなります。

    試験勉強の時間を確保したい方は派遣・アルバイトがおすすめ

    派遣・アルバイトとして建築の実務経験を積む場合、企業に属する時と異なり時間の調整が自由になります

    例えば、週末や空いている時間を実務経験に充て、その他の時間で資格の勉強をすることが可能になります。

    また、サービス残業やサービス休日出勤が少ないため、ワークライフバランスが整いやすいです。
    残業が発生する場合も、請求金額がきちんと決まっています。

    アルバイトや派遣だと、幅広い現場を経験することができるため、多様な施工管理のスキルを得ることができます。

    大規模物件に携わりたい方はゼネコンがおすすめ

    ゼネコンは総合建設業者のことで、大規模な建築物やインフラなどの建設プロジェクトを企画・設計・施工まで一貫して行うため、多岐にわたる職種や経験の機会があります。

    ハードルが高く思われがちですが、若手であれば将来性を考え、未経験でも採用してくれるところはあります。

    規模の大きなプロジェクトに携わることで、設計図面から完成までの一連の流れを深く理解し、多種多様な工種を経験することで、現場全体の管理能力を高めることができます。

    現場代理人や監督、職人など、様々な立場の人々との連携を通して、コミュニケーション能力や調整能力を磨くこともできます。

    さらに、スケジュール管理、品質管理、安全管理など、様々な課題に直面し解決することから、責任感や問題解決能力を向上させることができます。

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    受験勉強のコツ


    2級建築施工管理技士の試験に向けて、どのように勉強していけばよいでしょうか。
    試験範囲を理解し、効果的な勉強法で合格をめざしましょう。

    教材活用

    2級建築施工管理技士の試験対策には、いくつかのポイントがあります。
    まず最も重要なのは、過去問を徹底的に分析することです。

    過去の試験問題を解くことで、出題傾向を把握し、どの分野が特に重視されているのかを知ることができます。
    特に、何度も出題されるテーマや形式を把握することで、効率的に学習を進めることができるでしょう。

    また、過去問を解いた後は、間違えた問題を必ず確認し、苦手な分野を繰り返し解くことが大切です。
    そうすることで、苦手な問題を重点的に対策することができ、得点に繋げることができます。

    学習計画

    次に、学習計画を立てることも大切です。
    2級建築施工管理技士を取得するために必要な勉強時間は100〜300時間といわれていますので、1日2時間の勉強でも50〜150日かかることになります。

    受験日から逆算して、どの時期にどの部分を学習するのかを明確にすることで、効率的に知識を習得できます。

    さらに、各科目の学習時間を設定しその進捗をチェックすることで、途中で挫折しにくくなります。
    また、定期的に自己テストを行うことで、理解度を測りながら学習を進めることができます。
    参考:https://www.ksknet.co.jp/nikken/guidance/sekoukanri/contents/const/11/index.aspx

    2級建築施工管理技士に合格するには、上記のような学習法が有効です。
    これらの方法を組み合わせることで、充実した学習時間となり、試験合格に近づきます。
    自分に合ったやり方をみつけ、効率的な勉強で合格をめざしましょう。

    2級建築施工管理技士に実務経験は必須!キャリアに合った経験を積もう

    まとめ

    • 実務経験は2次試験から必要になってくる
    • 1次試験に受かれば2級建築施工管理技士補になれる
    • 受験勉強、実務経験の積み方は多様にあるので自分に合わせたものを選ぼう

    2級建築施工管理技士は、建築現場の施工管理業務を行う上で重要な資格の1つです。
    2次試験の受験には必ず実務経験が必要となってきますが、取得することで、現場での責任者としての活躍や、キャリアアップへの道が開けます。

    勉強方法や実務経験を積む場所などは個人によって適性が変わりますので、ご自身に合ったものを選んでいきましょう。

    この記事が、2級建築施工管理技士の取得を目指している方の参考になれば幸いです。

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