建設業界の資格

2級建設機械施工管理技士試験の概要を解説!合格後のメリットも!

2級建設機械施工管理技士に興味があるけど、どんな資格かわからない
資格をとったら、何かメリットがあるのかな

と、考えていませんか。

資格を取得してもキャリアアップに繋がらなければ、意味がありません。
そのため、情報が乏しい場合、取得を目指していいものか迷うところでしょう。

本記事では、2級建設機械施工管理技士試験の概要や資格を取得するメリット、仕事内容などを解説します。
2級建設機械施工管理技士の受検を考えている方は、本記事を参考に資格取得を目指してください。

2級建設機械施工管理技士は建設機械を扱うための国家資格


建設機械施工管理技士は、建設現場において建設機械の運転操作や施工管理を担当する、国土交通省が認定する国家資格です。
建設機械施工管理技士は、現場の運転技術者や主任技術者などの責任ある立場として活躍します。

資格には1級と2級があり、1級は建設機械を使った施工の指導や監督を担います。
一方2級は、第1種から第6種までの特定の機械を操作し、運転技術者や現場の主任技術者として施工業務を行う事ができる資格です。

2級建設機械施工技士の資格を保有している場合、土木工事業や土工工事業、舗装工事業などの一般建設業で、専任技術者として働くことが可能になります。

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2級建設機械施工管理技士試験の概要


2級建設機械施工管理技士として働くには、資格試験に合格しなければなりません
しかし、だれでも受検できるわけではないため、自分が受験できるかどうか確認しましょう。

受検資格がある方で受検を考えている方は、試験の申し込み方法や試験の日程を確認してください。

受検資格

2級建設機械施工管理技士の第二次検定は、令和6年の改正でどのような学歴の人も一定の実務経験があれば、受検が可能になりました。
2028年までの経過措置として、改正前の実務経験を持つ者も受検可能です。

第一次検定の資格要件には変更がありません。
受検資格の詳細については、日本建設機械施工協会の公式サイトでご確認ください。

一次検定の受験資格 受験年度の年度末において、満17歳以上となる人
二次検定の受験資格
  • 1級第一次検定合格後、受験種別に関する1年以上の施工の管理の実務経験
  • 2級第一次検定合格後、受験種別に関する2年以上の施工の管理の実務経験
  • 2級第一次検定の合格者であって、受験種別に関する6年以上の建設機械操作施工(当該施工の補助作業を含む)の実務経験(2級第一次検定合格前のものを含む)

試験の申し込みと日程

2級建設機械施工管理技士試験の申し込み手順は、以下の表を参考にしてください。

第一次検定試験
項目 詳細
受検資格
  • 令和7年3月31日までに満17才以上となる者
受付期間
(令和6年の試験受付は終了しています)
  • 令和6年2月15日(木)~4月5日(金)
受検手数料
  • 1つの種別を受検:14,700円
  • 2つの種別を受検:29,400円
申し込み手順
  1. 払込取扱票で受検手数料を払込む
  2. 申請書に払込受付証明書の原本を貼付
  3. 専用封筒で郵送
受検票の送付
  • 筆記試験および実技試験の約1か月前に発送
  • 未到着時は試験部へ問い合わせ必要
第二次検定試験
項目 詳細
受検資格
  • 過去の第一次検定合格者や特定年度の学科試験合格者で、所定の実務経験を満たす者
受付期間
(令和6年の試験受付は終了しています)
  • 令和6年2月15日〜3月29日
  • 申し込み書は簡易書留で郵送、当日消印有効
受検手数料
  • 実技試験(2種別受検):38,700円
  • 実技試験(1種別免除・1種別受験):29,100円
  • 実技試験(2種別免除):19,500円
申し込み手順
  1. 払込取扱票で受検手数料を払込む
  2. 申請書に払込受付証明書の原本を貼付
  3. 専用封筒で郵送
受検票の送付
  • 筆記試験および実技試験の約1か月前に発送
  • 未到着時は指定日までに試験部へ問い合わせ必要

2級建設機械施工管理技士試験の申し込みには、特定の受検資格を満たす必要があります。
また、申し込み期間内に手数料を支払い、必要書類を郵送しなければなりません。

受検票は試験の約1か月前に発送されるため、受け取りを確認し、未到着の場合は試験部へ速やかに連絡しましょう。
詳しい試験日程については、以下の表を参考にしてください。

第一次検定試験
試験区分 試験日 試験地 時間割 備考
筆記 令和6年6月16日(日)
  • 北海道
  • 岩手県
  • 東京都
  • 新潟県
  • 愛知県
  • その他
9:15入室
9:30~10:10試験
全国複数地域で実施
一次検定試験の時間割り
検定区分 入室時刻 ガイダンス等 試験開始~修了時刻
第一次検定【共通】 9時15分 9時15分~9時30分 9時30分~10時50分
第一次検定【偶数種別】 11時35分 11時35分~11時50分 11時50分~12時50分
第一次検定【奇数種別】 13時50分 13時50分~14時05分 14時05分~15時05分
第二次検定試験
試験区分 試験日 試験地 時間割 備考
筆記 令和6年6月16日(日)
  • 北海道
  • 岩手県
  • 東京都
  • 新潟県
  • 愛知県
  • その他
9:15入室
9:30~10:10試験
全国複数地域で実施
実技 令和6年8月下旬~9月 各指定地域 受検票に記載される時間 受検者ごとに日時・地域が指定

2級建設機械施工管理技士の試験は、筆記試験と実技試験の二部構成で実施されます。
筆記試験は全国複数の地域で一斉に行われ、実技試験は特定の期間に指定された場所で行われます。

試験の日時や地域、詳細な時間割は受検者に事前に通知され、試験地の変更は原則として認められません。

試験内容

2級建設機械施工管理技士試験の内容は、以下に掲載する表のとおりです。

検定試験の区分 試験内容 出題科目
第一次検定(筆記) 択一式問題
  • 土木工学
  • 施工管理法
  • 建設機械原動機
  • 石油燃料
  • 潤滑剤
  • 法規
種別選択試験
  • トラクター系建設機械
  • ショベル系建設機械
  • モーターグレーダー
  • 締め固め建設機械
  • 舗装用建設機械
  • 基礎工事用建設機械

受験者は第1種・第3種・第5種の奇数グループか、第2種・第4種・第6種の偶数グループのいずれかを選択し、選んだグループから最大2種類の検定を受けられる。

第二次検定(筆記) 四択問題 施工管理法
第二次検定(実技) 実際の建設機械を使用した操作施工実技試験 同上

2級建設機械施工管理技士の試験は、第一次検定(筆記)と第二次検定(筆記および実技)の2部構成です。
第一次検定では、一般知識として土木工学や施工管理法などの基本的な科目と、建設機械に関する専門的な知識が問われます。

さらに、受験者は特定の建設機械種別を選択して、具体的な施工方法に関する知識も試されます。
第二次検定では、筆記試験で施工管理法が再び問われるほか、実技試験で実際の機械を操作し、技術を試験します。

参考:令和6年度2級建設機械施工管理技術検定試験 第一次検定【受験の手引】
参考:令和6年度2級建設機械施工管理技術検定試験 第二次検定【受検の手引】

合格率

令和5年に行われた2級建設機械施工管理技士試験の全体の合格率は、46.0%でした。
種類ごとの合格率は、以下の表を参考にしてください。

第一次検定試験
第1種 第2種 第3種 第4種 第5種 第6種 種別合計
受検者数 650人 5,982人 105人 592人 107人 62人 7498人
合格者数 280人 2,612人 45人 168人 53人 35人 3193人
合格確率 45.9% 47.2% 46.9% 30.9% 55.8% 62.5% 46.0%
第二次検定試験
第1種 第2種 第3種 第4種 第5種 第6種 種別合計
受検者数 373人 3,590人 60人 252人 54人 43人 4,372人
合格者数 242人 2687人 28人 174人 35人 27人 3,193人
合格確率 64.9% 74.8% 46.7% 69.0% 64.8% 62.8% 73.0%

2級建設機械施工管理技能検定試験では、種別により異なるものの第一次検定の合格率は46.0%でした。
対して、第二次検定の合格率は約70%を超えているため、第一次検定の方がより難易度の高い試験といえます。
参考:日本建設機械施工協会「令和5年度1、2級建設機械施工管理技術検定【第一次検定】の合格発表について」

2級建設機械施工管理技士を取得したら給料アップが期待できる


建設機械施工管理技士の平均年収は、400万円から500万円といわれています。
たしかに、転職サイトでも500万円〜550万円の求人をよく目にしますが、経験やスキル次第で500万円以上の収入も可能です。

2級建設機械施工管理技士は、1級建設機械施工管理技士と比較すると収入は低い傾向です。
それでも、職場選びによっては高収入を得るチャンスがあります。
とくに、大手企業に就職すれば高い給与が期待できるでしょう。

2級建設機械施工管理技士ができること


2級建設機械施工管理技士の資格には、第1種から第6種まで6種類あります。
それぞれの資格取得者は、資格に対応する機械の操作や施工管理、安全管理が可能です。

また、小規模なプロジェクトでは主任技術者としての役割も担えますが、より上位の1級建設機械施工管理技士に比べると担当できる業務範囲には限りがあります。

以下に、第1種から第6種に対応する機械の一覧を表にしています。

種別 内容
第1種 トラクター系建設機械
  • ブルドーザー
  • トラクター
  • ショベル、モーター
  • スクレーパー
  • その他これらに類する建設機械による施工
第2種 ショベル系建設機械
  • パワー・ショベル
  • バックホウ
  • ドラグライン
  • クラムシェル
  • その他これらに類する建設機械による施工
第3種 モーター・グレーダー モーター・グレーダーによる施工
第4種 締め固め建設機械
  • ロード・ローラー
  • タイヤ・ローラー
  • 振動ローラー
  • その他これらに類する建設機械による施工
第5種 舗装用建設機械
  • アスファルト・プラント
  • アスファルト・デストリビューター
  • アスファルト・フィニッシャー
  • コンクリート・スプレッダー
  • コンクリート・フィニッシャー
  • コンクリート表面仕上機等による施工
第6種 基礎工事用建設機械
  • くい打機
  • くい抜機
  • 大口径掘削機
  • その他これらに類する建設機械による施工

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2級建設機械施工管理技士の仕事内容


建設機械施工技士の主な仕事は、以下のものです。

  • 建設機械を使用した工事の計画立案
  • 現場での施工管理
  • 工事の工程や品質の管理
  • 安全管理

建設機械は効率的な作業を可能にしますが、誤操作による大きなリスクを伴うため、建設機械施工技士による適切な操作と管理が求められるのです。

1級建設機械施工管理技士との違い

2級建設機械施工管理技士 1級建設機械施工管理技士
工事の規模 請負金額4,500万円未満 制限なし
権限 一般建設業のみ 特定建設業
一般建設業
業務内容 6種の内取得した種別のみ
主任技術者のみ
制限なし
主任技術者
監理技術者

建設機械施工管理技士の1級と2級には、それぞれ対応可能な業務範囲と機械に違いがあります。
1級は、あらゆる建設機械を扱えます。
大規模な工事の指導や監督も可能で、主任技術者や監理技術者として活躍する方も少なくありません。

一方、2級は特定の機械に限定され、主に小規模な工事の現場で主任技術者として活動します。
そのため、1級に比べて業務の幅が狭く大規模な工事現場で上位職を担うことは多くありません。

どちらの資格も建設現場での重要な役割を果たしていますが、1級の方がより広範囲の業務と高い責任を担います。

2級建設機械施工管理技士資格取得のメリット


給料アップやキャリアアップを期待できる建設機械施工管理技士ですが、魅力はそれだけではありません。
ここでは、2級建設機械施工管理技士のメリットを解説します。

資格取得は大変な労力ですが、メリットを考えて資格取得を目指すかどうか検討してください。

現場で頼られる存在になる

建設機械施工管理技士の魅力の一つは、技術者として建設現場で活躍しながら現場のリーダーという重要な役割を果たせる点でしょう。

建設現場は多くの作業員が協力して作業を進めるため、建設機械施工管理技士が現場監督としてチームを率いることは珍しくありません。

建設機械施工管理技士は、現場作業員から信頼され頼りにされる存在となるため、責任ある仕事を行っているという誇りを感じられるのです。

また、専門知識と技術力を活かして多くの関係者と協力し、工事を無事完成させる達成感も、建設機械施工管理技士の大きなやりがいの一つでしょう。

転職に有利

建設機械施工管理技士の資格は、建設機械の操作や現場の主任技術者として働くために必要です。
それゆえ就職・転職では非常に強みとなり、実際に企業からの需要も高いのです。

とくに、大型建設機械の操作に熟練した技術者は高く評価されるため、建設機械を扱う企業からの引き合いも強く、好待遇が期待できます。

仕事の幅が広がる

2級建設機械施工管理技士は、単に建設機械の操作技術者として活動するだけでなく、主任技術者として現場の施工管理にもかかわります。

主任技術者は建設現場全体の管理を担い、機械操作の専門性に加えて現場の統括責任者としての業務も行います。

責任ある役割を担うようになれば、仕事に対するやりがいを感じるでしょう。

2級建設機械施工管理技士の将来性


2級建設機械施工管理技士は、非常に需要が高い資格です。
大規模な工事現場では建設機械が必須であり、機械が進化するにつれその重要性はさらに増しています。
そのため、建設業界では常に一定の需要が見込まれるのです。

また、2級建設機械施工管理技士の資格をとれば、1級建設機械施工管理技士へキャリアアップする道が開けます。1級建設機械施工管理技士になれば、さらなる好待遇が期待できるでしょう。

ビルや公共施設の建設、インフラの整備など建設業は今後も無くてはならない仕事です。
そのため、建設機械施工管理技士は、これからもあらゆる工事現場で必要とされる仕事なのです。

2級建設機械施工管理技士の資格をとってキャリアアップを目指そう

建設機械施工技士は、建設現場で建設機械の運転操作や施工管理などの重要な役割を担います。
工事の工程や品質管理、安全管理も行うため、資格を保有している人材はどこの企業も欲しいと思うでしょう。

そのため、仕事の幅を広げたいと考えている方は、取得したい資格の一つです。

一次検定は17歳以上であれば受検できますが、2次検定は実務経験が必要です。
資格取得を考えている方は、まずは現場の仕事で経験を積み、その間に資格の準備をしておきましょう。

ぜひ、2級建設機械施工管理技士資格をとって、キャリアアップ・年収アップを目指してください。

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