施工管理の転職ノウハウ

鉄筋工になりたい人必見!魅力や向いている人の特徴を解説

鉄筋工については、建設業に携わる方なら多くの方がご存じでしょう。

しかし、鉄筋を組み立てるだけの仕事と、勘違いしている方もいるのではないでしょうか。

本記事では、鉄筋工の仕事内容や魅力、向いている人の特徴などを解説します。

鉄筋工に興味がある方は最後まで記事に目を通し、仕事選びに役立ててください。

鉄筋工とは鉄筋の加工・組み立てを行うプロフェッショナル


鉄筋工とは鉄筋の加工や組み立てを行って、鉄筋コンクリート構造物の骨組みを作る職業です。

鉄筋は人間の骨と同様の役割を担い、構造物において無くてはならないものです。

そのため、鉄筋工には適切な材料の選別や加工、取り付けを行うための高度な技術と専門知識が求められます。

鉄筋工の仕事となる現場は、マンションやビルなどの建築物のほか、橋やトンネル、高速道路など多岐にわたります。

  • 大手求人サイトで全国トップクラスに輝いたアドバイザーが在籍
  • 年収1000万円以上になった方も
  • 年収350万円以上の大幅UP事例もあり
  • 業界特化で「分かっている」提案。企業知識が段違い
  • 休日や夜間でも専属アドバイザーが対応

鉄筋工の仕事内容


鉄筋工の仕事は、骨組みとなる鉄筋を加工して組み上げることだけではありません。

そのほかにも、構造物の強度や耐久性を確保するためにいくつかの工程があり、さまざまな役割を担います。

鉄筋工がどのような仕事をするのかイメージできるように、以下の表にまとめています。

工程 仕事内容
加工帳・施工図の作成 設計士が決めた鉄筋の太さ・数量を基に、施工帳・施工図を作成する
鉄筋加工 鉄筋加工図に従い、実際の構造物に合わせて鉄筋を加工する
配筋 加工した鉄筋を施工図に従い、決められた順番で構造物に取り付ける
嵌合(かんごう) 機械式継手では、カプラーと呼ばれるスリープ状のもので鉄筋をつなぎ、接着剤で結合する
結束 鉄筋同士をハッカーと結束線で交差している部分を縛り、強度を高める
検査 全作業を終えたら、全体をチェックする

鉄筋工の年収はどれくらい?


厚生労働省が運営する「職業情報提供サイト jobtag」によると、鉄筋工の平均年収は460.1万円と報告されています。

国税庁の「令和4年分 民間給与実態統計調査」では全職種の平均給与は458万円とされているため、鉄筋工の給与は平均的なものといえます。

鉄筋工と全職種の年齢別の年収は、以下に掲載する表のとおりです。

年齢 鉄筋工の年齢別平均年収 全職種の年齢別平均年収
19歳以下 274万200円 124万円
20~24歳 329万9,400円 273万円
25~29歳 360万8,000円 389万円
30~34歳 398万7,100円 425万円
35歳~39歳 486万3,000円 462万円
40~44歳 493万5,300円 491万円
45~49歳 527万6,500円 521万円
50~54歳 594万9,800円 537万円
55~59歳 529万6,500円 546万円
60~64歳 456万2,600円 441万円
65~69歳 391万5,600円 342万円

年齢別にみると、30代半ばで全職種の平均並みの給与になり、50歳〜54歳が年収のピークで600万近くとなっています。

鉄筋工の年収は、25歳〜35歳では全職種の平均よりも低くなっています。

しかし、19歳以下では100万円以上、20歳〜24歳でも50万円以上鉄筋工の年収が上回ります。

40代くらいになると、全職種の平均とあまり変わらなくなるようです。

とはいえ、鉄筋工はひとり親方として独立する道もあります。

ひとり親方として独立すれば平均を上回る収入が期待でき、年収は700万円〜800万円とも言われています。

また、親方からキャリアアップして職人を雇用する立場になれば、さらなる高収入が期待できるでしょう。

参考:厚生労働省「職業情報提供サイト jobtag-鉄筋工」
参考:国税庁:「令和4年分 民間給与実態統計調査」

鉄筋工の魅力


鉄筋工の仕事について、年収は全職種の平均と比べて見劣りせず、キャリアアップの可能性もあるため魅力的なものといえます。

しかし、鉄筋工の魅力は年収だけではありません。

ここでは、鉄筋工職人の魅力について紹介します。

一生ものの技術を習得できる

鉄筋工は無資格・未経験でもはじめられる仕事ですが、仕事の経験を積んで技術を磨き、知識を学んでいくことで高い専門性とスキルを身に付けられます。

身に付いた専門性とスキルを求める企業は多く、この先もあなたの強みとなり続けます。

社会に大きく貢献できる

鉄筋工は社会に欠かせないビルや橋、高速道路などの構造物を手掛けます。

社会を支えるために不可欠なものを一から作りあげるのは、鉄筋工として大きなやりがいとなるでしょう。

完成した構造物は、鉄筋工の技術や知識が社会へ貢献できた証といえます。

鉄筋工は「社会へかかわった」「貢献できた」と感じられる、魅力ある仕事です。

\ 誰かに聞いてほしい悩みはありませんか/

無料でアドバイザーがお聞きします

鉄筋工のきついところ


魅力の多い鉄筋工ですが、きついところもあるのが実状です。
仕事を選ぶ際は、良いところだけでなくデメリットに目を向けることも重要です。

就職後に「想像していたのと違った」と後悔することのないよう、以下の内容を参考にしてください。

身体的な負担が大きい

鉄筋工の仕事は体力を使うため、きついと感じる人もいるでしょう。

現場では1日中鉄筋やそのほかの資材を運び、組み立てを行います。

時には、数十キロの資材を運ぶため、かなりの体力を必要とします。

また、作業は8時から始まるのが一般的なため、現場が遠い場合は明け方に家を出る必要があるのも、きついと言われる理由のひとつです。

作業に危険を伴う

作業現場によっては、高層ビルといった高所で作業するケースは珍しくありません。

命綱を使用しての作業になりますが、一歩間違えれば大きな事故につながる可能性があります。

また、道具や資材の落下も、大けがや場合によっては命にかかわります。

鉄筋工の働く現場は危険が多く、絶えず注意しないといけないため、大きなストレスを感じる人もいるでしょう。

それゆえ、鉄筋工の作業現場では、事故が無いように安全教育やミーティングを徹底しています。

鉄筋工は大きな事故が起こる可能性の高い仕事ですが、それだけに安全への配慮はあらゆる職種の中で、高いといえます。

労働環境が厳しい

鉄筋工の仕事は屋外が基本のため、夏は照り付ける日差しの中で作業を行い、冬は寒さや風、地域によっては雪にも耐えなければなりません。

とくに、長袖・長ズボンで作業する鉄筋工にとって、夏の作業は非常にきついと感じる人もいます。

しかし、夏の暑い時季は作業時間の短縮や休憩時間を多く設けるなど、作業現場で働く職人に配慮するところも増えました。

労働環境が厳しいのは確かですが、多くの企業が環境改善に努めています。

鉄筋工に向いている人


ここでは、鉄筋工に向いている人の特徴を紹介します。

鉄筋工は職人技が求められる仕事でもあるため、人によって向き不向きがあります。

そのため、以下の記事を読んで鉄筋工に向いている人の特徴を理解し、仕事選びの指針としてください。

体力に自信がある人

鉄筋工は、体力が無いと話になりません。

数キロ〜数十キロの鉄筋を運ぶことも大変ですが、加工や切断などの作業も体力を必要とします。

鉄筋カッターや油圧切断機など、作業に使う機械や道具も重量があるため、肉体労働に慣れていない人には非常にきつい作業でしょう。

そのため鉄筋工は、日頃から運動して体力がある方や、体力を使う仕事が得意な方に向いている仕事です。

向上心を持っている人

常に自分自身のスキルアップを心掛け、レベルアップしたいとの気持ちを忘れない方は、鉄筋工に向いています。

鉄筋工は無資格・未経験でもなれる職業ですが、熟練の職人になるためには習得しなければならない知識や技術が多くあります。

現場で経験を積み上げれば身に付く技術もありますが、鉄筋工に必要な資格を取得するためには、自分で学習しなければなりません。

一人前の鉄筋工に必要な高度な技術や知識を獲得するためには、向上心は欠かせません。

協調性がある人

鉄筋工はほかの職人と協力して仕事を進めるため、協調性は非常に重要な資質といえます。

鉄筋工の仕事は多くの工程があり、それぞれの場面でさまざまな職人とかかわるため、チームワークが重要です。

また、数メートルの鉄筋を組み上げるためには、複数の職人が息を合わせて協力する必要があります。

それゆえ、職人同士が連携してスムーズに仕事を進めるために、一人ひとりの強調性が重要となります。

手先が器用で組み立て作業が好きな人

鉄筋工は構造物の設計通りに鉄筋を組み立てるため、家具のDIYや模型の組み立てが好きな方は、適正が高いといえます。

家具のDIYや模型の組み立てでは、細かい作業も多く手先の器用さも必要でしょう。

鉄筋加工の場面も同様に、設計図通り正確に加工しなければならないため、細かく丁寧な作業が求められます。

物を組み立てることに喜びを感じ、細かい作業が苦にならない人にとって、鉄筋工は天職かもしれません。

鉄筋工の価値を上げる3つの資格


資格が無くても鉄筋工の仕事に就けますが、資格を取得すれば給与アップが期待できます。

また、資格取得を目指すことで仕事に活かせる知識や技術が身に付くため、キャリアアップの機会も増えるでしょう。

ここでは、鉄筋工なら取得しておきたい3つの資格を紹介します。

鉄筋工で給与を上げたい、キャリアアップしたいと考えている方は、ぜひ記事に目を通して資格取得を検討してください。

玉掛け

玉掛けとはクレーンを使用する際に、クレーンのフックに吊り荷を掛ける、または外す作業のことです。

誰でもできる作業に思われがちですが、クレーンで高重量の荷物を吊り上げる際は、適切な方法で作業を行わないと重大な事故につながる可能性があります。

作業中に荷物が落下してしまうと、作業員だけでなく通行人も巻き込む大事故になりかねません。

そのため、特定のクレーンの玉掛作業を行うためには、労働安全衛生法に基づく玉掛け技能講習の修了が必要とされています。

玉掛け技能講習は建設業にかかわる方ならほぼ修了しており、鉄筋工にも必要な講習のため、ぜひ講習の受講を検討しましょう

鉄筋工施工技能士

鉄筋工施工技能士は、職業開発能力協会が実施する国家資格です。

鉄筋工事の現場では鉄筋施工技能士の常駐を求めるところもあるため、資格を取得すれば多くの企業で重宝される人材になれるでしょう。

また、1級鉄筋施工技能士の認定を受ければ、鉄筋工の中では最上位の資格とされる登録鉄筋基幹技能者への道が開けます。

資格手当を支給するところも多く、キャリアアップにもつながるため、目指す価値のある資格です。

登録鉄筋基幹技能者

登録鉄筋基幹技能者は、鉄筋工事において高度な技能と豊富な知識を持ち、現場をまとめる能力に優れた熟練技能者です。

受験要件は厳しく、鉄筋工としての実務経験だけでなくさまざまな資格取得や研修の修了を必要とします。

取得が難しいだけに、メリットも多くさまざまな企業が実施する優良技能者認定制度において要件とされています。

また、現場では元請けの管理業務を補佐する役割を担うといった、より幅広い業務にかかわれるようになります。

鉄筋工事業界では最高峰の資格と認識されているため、鉄筋工を極めたい方にぜひ目指して欲しい資格です。

鉄筋工の将来性は明るい


鉄筋工は、現在も将来も高い需要が見込まれている業界です。

少子高齢化の影響は鉄筋工にも及んでおり、熟練技術者が不足しています。

その一方、インフラの整備は今後も必要不可欠です。

また、建て替えへの需要も多く、さらに災害に強い建設物へのニーズも強くなっています。

それゆえ、鉄筋工を求める企業は、今後も減ることは無いと考えられます。

鉄筋工の求人はどこで探す?


鉄筋工の求人は、インターネットの求人サイトや地域で発行される求人誌、ハローワークなどで見つけられます。

求人情報は給与や賞与だけでなく、勤務時間や休暇制度といった労働条件、退職金制度や資格取得支援制度なども確認しましょう。

また、求人を出している企業が信頼できるかも重要です。
企業の規模や実績、口コミなどを調べ、自分にあったところかどうか見極めてください。

口コミはネガティブな内容が書かれやすいため、鵜呑みにしすぎず、参考程度に留めておくのが良いでしょう。

鉄筋工は社会の基盤を組み立てる専門職

鉄筋工は、自分の仕事が社会に貢献している充実感、達成感を味わえる魅力的な仕事です。

企業からの需要も高くキャリアアップも可能なため、将来も明るい仕事といえます。

建設業の仕事に興味があるかたは鉄筋工を目指してみてはいかがでしょうか。

有料職業紹介(許可番号:13-ユ-316606)の厚生労働大臣許可を受けている株式会社ゼネラルリンクキャリアが運営しています。

ゼネラルリンクに相談を

-施工管理の転職ノウハウ

© 2024 施工王 Powered by AFFINGER5