施工管理の転職ノウハウ

建築物環境衛生管理技術者とは?概要や難易度・合格率を解説

建設業界への就職・転職を検討する際、資格を取得してから応募しようと考える方も多いでしょう。

その中でも注目される資格のひとつとして、建築物環境衛生管理技術者の取得を検討する方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そこで今回は、建築物環境衛生管理技術者の概要と試験の難易度、合格率を紹介します。

どのような職種に適した資格なのかにも触れているので、就職活動・転職活動の参考にしてください。

建築物環境衛生管理技術者とは


建築物環境衛生管理技術者とは「ビル管理士」とも呼ばれる国家資格の一つです。

建物にまつわる法令や管理基準に基づき、管理業務計画の立案、指揮監督、検査測定等を行う職種のことです。

特定建築物では選任が義務づけられていることから、一定の需要があります。

建築物環境衛生管理技術者を有することで、ビル等の管理を監督する立場として活躍できるほか、転職が有利になりやすいとも言われています。

参考:厚生労働省|建築物環境衛生管理技術者について

業務内容

建築物環境衛生管理技術者の主な業務内容は大小問わず建築物のメンテナンスの統括です。

例えば建築物を常に快適に使用できるよう、内外部の清掃や害虫・害獣駆除を行ったり、利用者が安全に使用できるよう、水質・空調、電気、消防設備等の点検などが挙げられます。

そのほかにも、建築物のテナントとの打ち合わせや交渉、利用者からのクレーム処理、周辺自治体との間に入って円滑な運営が行えるよう働きかけることもあります。

参考:厚生労働省|建築物環境衛生管理技術者について

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建築物環境衛生管理技術者が求められる職種


ここでは建築物環境衛生管理技術者が求められる職種を紹介します。

どのような職種に適しているのかを押さえ、就職先・転職先探しの参考にしてください。

オフィスビル等の管理業界

「ビル管理士」といった別名で呼ばれる特徴から、オフィスビル等の管理業界に向いている資格です。

ビルの管理では建築物を安全・快適に利用できるような保安業務も行うので適職と言えるでしょう。

なお、建築物環境衛生管理技術者を選任して依頼するケースも多いので、有資格者であるほど高い需要が見込めます。

ビル(プロパティ)マネジメント

ビル(プロパティ)マネジメントも適職です。

ビル(ピロパティ)マネジメントとはビル管理を統括する職種のことで、業務上、ビル管理の実務を把握しておかなければならない特徴から、建築物環境衛生管理技術者で得た知識が大いに役立ちます。

なお、ビル(プロパティ)マネジメントとして働く場合、賃貸管理とビル管理の双方の知識が求められます。

就職・転職を検討する際は、不動産経営のプロとしても活躍できるよう、宅地建物取引士あるいは賃貸不動産経営管理士を取得することをおすすめします。

建築物管理会社の営業職またはマネージャー

建築物を管理する管理会社の営業職またはマネージャーも適職です。

特定建築物では選任が義務づけられている一方、常駐することは義務づけられていないので、管理会社の営業職やマネージャーとしてなど、幅広く活躍することも可能です。

設備管理

建築物の設備管理もおすすめの職種です。
設備管理の業務は設備の保守点検をはじめ、設備の修繕・動作管理など多岐にわたります。

設備管理として働く場合、必須となる資格はありませんが、建築物環境衛生管理技術者の資格を有することで、キャリアアップを目指すことができます。

建築物環境衛生管理技術者の年収


建築物環境衛生管理技術者は、年間どれくらいの収入を得られるのでしょうか。

厚生労働省が運営する職業情報提供サイト「jobtag」で建築物環境衛生管理技術者を含む職種の「ビル設備管理」を見てみると、年収は約442万円であることが分かります。

年齢別の年収を見ると、45〜54歳頃にピークを迎え、年間約496万円ほどになります。

ただし岩手や秋田、北海道の場合、387~380万円と地域によって年収に大きな開きがあること、そして建築物環境衛生管理技術者以外にもビル設備管理者など別の職種も含まれていることから、一つの参考として留めておくと良いでしょう。

参考:jobtag|ビル施設管理

建築物環境衛生管理技術者の難易度・合格率


建設物環境衛生監理技術者を取得するにあたって、気になるのが難易度や合格率ではないでしょうか。

厚生労働省の公式ホームページで発表された過去5年間の合格率を表にすると下表のようになります。

令和元年 令和2年 令和3年 令和4年 令和5年
合格率 12.3% 19.5% 17.7% 17.9% 21.9%

上表を見る限り、合格率は年々上昇傾向にあるものの、ハードルの高い資格であることが分かります。

簡単に取得できる資格ではないものの、保有によってあらゆる業務に対応できることから、業務幅を広げたい方やキャリアアップを目指したい方は挑戦してみると良いでしょう。

なおできるだけ早く資格を取得したい方は、建築物環境衛生管理技術者講習会を修了する方法でも取得可能です。

ただし受験する場合13,900円の受験料ですが、受講の場合はテキスト教材等の費用を含む108,800円と高額な費用が掛かることを念頭に置きましょう。

なお、試験科目等の詳細は公益財団法人日本建築衛生管理教育センター公式ホームページより確認できます。

参考:厚生労働省|第52回建築物環境衛生管理技術者試験の合格発表
参考:厚生労働省|第53回建築物環境衛生管理技術者試験の合格発表
参考:公益財団法人日本建築衛生管理教育センター|国家試験情報
参考:公益財団法人日本建築衛生管理教育センター|建築物環境衛生管理技術者講習会

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建築物環境衛生管理技術者取得のメリット


ここでは建築物環境衛生管理技術者を取得することでみられるメリットを紹介します。

ビル管理のプロを目指せる

建築物環境衛生管理技術者の取得によって、オフィスビルや高層ビルなど、あらゆるビル管理のプロを目指して働くことができます。

実務経験や試験または講習会で得た知識を上手に活かすことができれば、ビル管理のプロとして働けるのでキャリアアップにもつながるでしょう。

業務幅が広がる

建設物環境衛生監理技術者の仕事は、建築物の維持管理以外にも、維持管理業における計画立案、実施、測定、問題点の改善案作成などさまざまです。

ビル管理士として建築物に常駐する場合、設備点検や清掃をきちんと行えるようスケジュール作成をしたり、専門業者への指導、監督業務なども行います。

これらのことから、資格を保有することでこれまで経験したことのない数々の業務に携われることから、業務幅が広がり活躍の場が増えるのは大きなメリットと言えるでしょう。

有資格者としての経験年数が積める

身につけた建設物環境衛生監理技術者の技術を活かし業務をこなすことで、有資格者としての実務経験を積むことができます。

経験年数を積み続ければ会社でのポジションにもプラスの影響を与えるので、キャリアアップも見込めます。

転職に有利

建築物環境衛生管理技術者の資格を保有することで、ビル管理士のほか、ビルを管理する企業や商業施設を管理する管理会社など、幅広い職種への転職が有利になります。

日本で建築物環境衛生管理技術者の有資格者を求める企業は豊富に存在しているので、転職の選択肢が広がるのもメリットです。

年収アップが見込める

日本には建築物環境衛生管理技術者でなければ対応できない業務が多く存在するほか、企業の事業拡大にも貢献できることから、多くの企業で資格手当を支給しています。

そのため、資格手当の支給により年収アップが見込めるのもメリットです。

建築物環境衛生管理技術者を目指そう!

建築物環境衛生管理技術者は、ビルメンテナンスのプロとして活躍できる国家資格です。

難易度はやや高いものの、転職が有利になるほか資格手当の支給によって年収アップが見込めることから、メリットの多い資格と言えます。

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