企業インタビュー

モノづくりの本質を追求し、技術力で信頼を築く。挑戦を続ける日鉄エンジニアリングの未来像

鋼構造技術の強みを活かしつつ、プラントエンジ会社のゼネコン部隊ならではの柔軟な施工体制を展開

ーー御社の事業内容、村田さんの仕事内容について教えてください。

当社は幅広い事業を展開していますが、主要な事業は大きく3つです。

  1. 環境、エネルギー部門
  2. 洋上プラント部門
  3. 都市インフラ部門

上記、3つが当社の事業の柱で、私は都市インフラ部門の総合建築分野の施工管理を担当しています。

都市インフラ部門には、総合建築分野以外で、特殊鉄構の設計・施工、免制震デバイスや橋梁商品の開発~技術営業、システム建築の開発~営業・販売促進等があり、多岐にわたる業務分野を持っています。

私が在籍する総合建築分野の業務内容は一般的な中規模ゼネコンとほぼ同じで、売上規模が、年間で約300〜400億円ほどですね。

ーー製鉄系エンジ会社のゼネコン部隊ならではの特徴もあるのでしょうか。

やはり取り扱う案件のほとんどが鉄骨造(S造)である点でしょうか。

直近では、大規模物流倉庫や産業施設を手掛けることが多く、数百億円規模のプロジェクトを受注することもあります。

ーー日本製鉄グループだからこその独自の強みはありますか?

当社ではグループのノウハウを活かした様々な商品開発を進めており、商材化した製品を自社設計案件に採用したり、技術協力を含めた製品として他社案件に対して技術提案・営業をかけたりすることができます。

また、総合建築分野や特殊鉄構分野の設計・施工でこれまで培ってきたノウハウをベースに、他部門やグループ関連会社と連携して多方面に情報網を張り巡らすことで、鉄骨関連部材の製造、調達に関して優位性を持ち、より効率的で、短工期・低コスト・高品質な施工を実現することを目指しています。

他社で取り扱うのが難しい、難易度の高い鉄骨構造の設計・施工の実績が豊富であることも当社の強みですし、鉄鋼メーカーとして鉄そのものを生産する母体を持つため、鉄に関わる建材の供給や生産に関する最新トレンドを的確に把握し、迅速に対応できる点も当社ならではの特徴です。

そうした情報力や調整力が当社の大きな魅力のひとつではないでしょうか。

鉄に関する独自のノウハウやブランド力を駆使し、信頼される設計・施工を提供できることが、私たちの誇りです。

  • 大手求人サイトで全国トップクラスに輝いたアドバイザーが在籍
  • 年収1000万円以上になった方も
  • 年収350万円以上の大幅UP事例もあり
  • 業界特化で「分かっている」提案。企業知識が段違い
  • 休日や夜間でも専属アドバイザーが対応

プラント事業の特徴を建築分野に応用した独自のプロマネ制度でプロジェクトをサポート

ーー御社の社風を教えてください。

いわゆる縦割りの堅苦しい雰囲気というよりも、様々な事業部があるプラントエンジ会社らしい、事業部間の垣根が低く、社員間でコミュニケーションをとりやすいのが特徴です。

都市インフラ部門で言うと、総合建築分野の担当者がその分野内の人だけにとどまらず、特殊鉄構分野の人たちや免制震デバイス分野の人たちと「以前一緒に仕事をしたね」「あの案件で関わったね」といった具合に、分野を越えてコミュニケーションが生まれやすい環境です。

社員には、さまざまなことに興味を持ち、好奇心旺盛な人が多い印象で、建築に特化したゼネコン等の会社とは少し社風が異なっている気がします。

当社では様々なプラント事業や洋上事業も展開しているため、幅広い分野に目を向けやすいからではないでしょうか。

ーー具体的にはどのようなことでしょうか?

当社の総合建築分野では、プラント事業の要素も取り入れられているんです。
その一例が、プラント事業では一般的とされている「プロマネ制度(プロジェクトマネージャー)です。」

一般の建築現場の場合、現場の総責任者として作業所長を配置するのが一般的ですが、当社の総合建築分野では作業所長とは別にプロマネをプロジェクト毎に1名配置することが多いです。

プロマネは、顧客・営業・設計・工事等プロジェクト関係者全体をつなぐ調整役として、プロジェクトのスムーズな進行をサポートします。

何かあれば相談ができるアドバイザーのような存在ですね。

これにより、プロジェクト全体を見渡して調整を行い、問題があれば迅速に解決に向けて動ける仕組みを整えています。

当社総合建築分野のプロマネには、技術的な課題に注力するタイプや顧客対応を得意とするタイプなど、様々なタイプが存在し、社会人経験の中で多様な専門性や技術を身に付けたベテラン社員がプロマネとして活躍しています。

常に施工現場をアップデート「新しい技術と仕組みへの挑戦」

ーー働き方改革が推進されている中で、うまくいった施策などはありますか?

施工生産性を重視する形で、働き方改革にも力を入れています。
現場の負担を減らす事を第一に考え、生産性を向上させる取り組みに関しては、他社よりもフットワーク軽く何でも試しています。

例えば、eYACHOやクラウドサービスといったデジタルツールを導入し、現場の効率化を進めています。
これにより施工記録や帳票管理のプロセスをスムーズに実行することができるようになっただけでなく、それらをデジタルモニターに投影するやり方等で、現場関係者に向けて可視化しやすくする環境整備も惜しみません。

また、アウトソーシングの仕組みを活用し、写真整理や帳票作成といった業務を外部に委託することも実施しています。
これらの取り組みの結果、施工管理業務の効率化を実現するとともに、施工管理者が業務に専念できる環境を整え、負担の軽減を図っています。

また、「残業当番」という仕組みを導入している現場もあります。
シフト制でスタッフ1名が現場作業員の残業対応をすることで、他のスタッフが早めに退勤できる体制を作って、社員の残業時間削減につなげようとする取り組みです。

これからもこうした改革を推進し、社員が働きやすい環境づくりを目指していきたいと考えていますね。

ーーツールやアウトソーシングを導入することで、社員の負担を減らされているのですね。反対に、今後の課題点などはありますでしょうか?

デジタルツールやアウトソーシングなどの導入で業務時間は確実に減少していますが、効率化が進む一方で、自分で手を動かしてみないと分からないことも自動化されてしまうため、若手社員の育成や技術力の向上には課題を感じています。

効率化はもちろん大事ですが、面倒くさい作業も含めて一通り経験してみることも教育上大切なことではないか、と思っています。

また、残業を減らして早めに退勤できる仕組みを浸透させている一方で、特に中堅層、30代から40代くらいの社員が、過渡期においてシステム導入や運用の負担を担っているケースもあります。

とはいえ、デジタルツールやアウトソーシングの効果が徐々に浸透してきたおかげで、業務負荷が全体的に軽減されつつあるのは事実です。

まだ完全に課題が解消されたわけではありませんが、残業時間の削減には確かな手応えを感じています。

これからさらに効率化が進めば、より一層その恩恵を享受できるようになると思います。

ーー取り組みを進めるにあたって、情報収集などが重要になると思いますが、社内でそういった仕組みがあるのでしょうか?

「プロジェクト室」という社内機能部門があり、各プロジェクトを支援する役割を担っています。

他のゼネコンにも似たような部門があるとは思いますが、当社のプロジェクト支援は特にフットワークが軽いのが特徴です。

現場に関して言えば、このプロジェクト室スタッフが最新のデジタルツールやシステムについて情報を収集し「これを試してみよう」といった提案を積極的に行っています。

他社では予算やコストパフォーマンスを厳しく審査するため、導入までに長い時間がかかるのが一般的ですが、当社の場合、施工生産性の向上につながる可能性があるものについては、意欲的に導入しています。

ーーなぜ「フットワークの軽さ」を実現できるのでしょうか?

施工生産性を高めることが会社としての大きな命題になっているからですね。
それにつながる可能性のあるものは、声を挙げれば採用されやすいと思います。

また、他のゼネコンでは新しいツールや外部リソースを導入する際、費用が現場の予算から出されることが多いと聞きます。

しかし、当社の場合は、会社側がその費用を負担してくれるケースが多いです。
現場の負担を軽減しつつ、新しい取り組みを柔軟に進められる環境が整っているんですよね。

こういった仕組みによって、現場の声を活かしながら、生産性向上のための施策を迅速に実現できるのが、当社の強みだと感じています。

成長し続ける施工管理の現場:モノづくりの原点を守り、新しい価値を創造する

ーー御社ではどんな方が活躍されていますか?

コミュニケーション能力が高く、社内外の関係者と積極的に関わる方が特に活躍している印象です。

現場では、協力業者に分かりやすく説明し、現場を円滑に進める能力も求められます。
例えば、図面をわかりやすく加工したり、業者が必要とする情報を分かりやすくかみくだいて説明したりするなど、相手の目線に立って考え、行動できる人はやはり信頼を得られやすいですよね。

あと、巻き込むのが上手な人は、周りからも応援されますよね。
チームプレイを重視しつつ、自分の存在をアピールできる人が評価されやすいんですかね。

ーー今後個人として、どのような方向性を目指されていますか?

施工管理の本質的な魅力とは、協力業者の皆さんと一緒に物を作り上げること、つまり現場でのチームプレイやモノづくりそのものだと考えています。

しかし、システム化が進み、生産性を高める一方で、機械的になりすぎると、その本質から離れていく感覚があるのも事実です。
効率化や売上拡大を目指すことも重要ではありますが、それだけにとらわれてしまうと、当社が本来持つ「技術力の高さ」や「モノづくりの楽しさ」といった原点を見失ってしまうのではないかと懸念しています。

今後も技術力をさらに高め、鋼構造といった他社にない強みを持つ会社としての地位をしっかり確立することを目指し、モノづくりの原点を守ることを大切にしたいです。

ただ売上を追求するのではなく、技術力やモノづくりの質を向上させることに注力し、より信頼される企業として成長していく。
それが当社の価値を長期的に高める道だと思っています。

ーー最後に、求職者の方へメッセージをお願いします。

当社では、施工管理の本質的な魅力である「モノづくりの楽しさ」を大切にしたいと思います。

効率化やシステム化が進む中でも、現場でのチームワークや協力業者との関係を築き上げる喜びを感じられる方を歓迎します。

これからの当社をともに支え、成長していける方と一緒に働けることを楽しみにしています。

日鉄エンジニアリング株式会社

  • 本社:東京都品川区大崎1-5-1大崎センタービル
  • 設立:2006年

有料職業紹介(許可番号:13-ユ-316606)の厚生労働大臣許可を受けている株式会社ゼネラルリンクキャリアが運営しています。

ゼネラルリンクに相談を

-企業インタビュー

© 2025 施工王 Powered by AFFINGER5