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【ヒルトン東京お台場】全館改装、108億円投じてラグジュアリーホテルに生まれ変わる

ヒルトン東京お台場が、 2026年2月~2027年12月にかけて全館改装工事を実施します。 総額108億円を投じ、 都心の高級ホテルに匹敵するフルサービスホテルへと生まれ変わる予定です。

改装計画は2019年に策定されていたものの、 新型コロナで延期されていました。 インバウンド需要の回復や建築費高騰・人手不足の影響から、 既存ホテルの価値向上が注目される今こそ実施の好機と判断されたものです。

本記事ではこの改装の背景・内容・目的を施工業界の視点で解説し、 建設業界へのインパクトや今後の展望を詳しく分析します。

ヒルトンの都心級ホテルへの変貌

ヒルトン東京お台場の全館改装の狙いは、 投資家発表でも示されたとおり「都心部にある高級宿泊施設に匹敵するフルサービスホテルへ生まれ変わる」ということです。

全館改装では、 客室やレストラン・宴会場を含むホテル全体をラグジュアリー仕様に刷新し、 高価格帯需要を取り込む戦略が見て取れます。

インバウンド回復・MICE需要と改装戦略

近年、 訪日インバウンドは急速に回復しており、 JTBの予測では2026年の訪日旅行者数は約4,140万人と高水準が続く見込みです。 東京を含む主要都市では高付加価値な宿泊需要が拡大中で、 平均客室単価 (ADR)も高水準で推移しています。

こうした環境下、 建築費高騰や人手不足で新設フルサービスホテルは限られるため、 既存ホテルの改装による価値向上が注目されています。 ヒルトン東京お台場の改装もこの流れの一環で、 JHRは「高品質な改装でADRを大幅に引上げ、 収益最大化する」と明言し、 高価格帯需要の取り込みを狙います。

さらに、 大規模国際会議・展示会(MICE)の需要拡大にも対応する計画で、 床面積1200㎡の宴会場「ペガサス」に国内最大級のLEDスクリーンが新設されます。

こうした市場環境と需要動向が、 「全館改装」キーワードに込められた意図を裏付けています。

設備刷新と収益性向上の設計

改装では施設全体の刷新を通じて顧客満足度と収益性向上を目指します。 特にエグゼクティブラウンジを拡張しライブキッチンを導入するなど、 最上位客層向けサービスを強化します。

この施策により1室当たりの平均収益 (ADR)を引き上げる方針で、 JHRも改装で収益最大化を図る計画としています。 施工側から見れば、 客層や需要に合わせた設備改修は付加価値向上に直結する取り組みであり、 改装後のホテル運営に大きく寄与する見込みです。

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ヒルトン東京お台場の概要

ヒルトン東京お台場は、 東京都港区台場に位置するシティホテルです。 元々は「ホテル日航東京」として1996年に竣工し、 2015年に現在の名称にリブランドされました。 地上16階地下1階、 延床面積66,068.15㎡、 客室数453室、 宴会場22室を擁する大型施設で、 設計は山宜設計、 施工は佐藤工業が担当しました。

お台場エリアのウォーターフロントにあり、 主要交通網や観光施設へ好アクセスです。 現在はホテル運営の「ホテルマネージメントジャパン (HMJ)」が事業主体で、 所有はジャパン・ホテル・リート投資法人 (JHR)が行っています。

施設・客室の特長

当ホテルは、 東京湾とレインボーブリッジを臨む眺望や各種レストラン・バー、 高級スパなど充実した施設が魅力です。 過去にはキャプテンズバー(メインバー)がウィスキー・スピリッツ愛好家に人気を博し、 和食・鉄板焼・寿司・天ぷらなど多彩な日本料理店も好評です。

また、 453室の客室はスーペリアからスイートまで多様なカテゴリーを備え、 バルコニー付きの眺望部屋やファミリールームも用意しています。 ホテル統合型リゾート(IR)にはなっていませんが、 隣接するグランドニッコー東京台場等と並び、 お台場の宿泊需要を支えています。 こうしたインフラをベースに、 今回の改装でさらなる付加価値向上を図る計画です。

沿革と運営体制

2015年にJALホテルズ(現HMJ)との運営契約を締結してヒルトンブランドへ改称し、 現在に至ります。

2019年、 所有者が同ホテルをジャパン・ホテル・リート投資法人へ売却しました。 当時から全館改装を計画していましたが、 オリンピック延期とコロナ禍により工事は一旦延期。 改装再開により運営者・所有者ともに新たな収益拡大を狙っています。

改装までの経緯と目的

ジャパン・ホテル・リート投資法人 (JHR)は2019年4月に本ホテルを取得すると同時に全館改装を計画しました。 しかし、 翌年からのコロナ禍でインバウンド需要が激減したため工事は延期されました。

今回、 宿泊需要が回復基調にあると判断し、 改めて改装を実施する運びとなりました。

改装計画の推移

改装工事の正式発表は2026年1月22日で、 2026年2月から工事着手、 2027年12月に完了予定です。 改装対象は客室・宴会場・レストラン・ラウンジなど全館で、 2026年度は約64億円、 2027年度は約44億円(合計108億円)を投じる計画です。

これに伴い、 ホテルは2026年2月に全館休業し、 約1か月間工事期間に充てることが告知されています。 資金調達面では大部分を新規借入で賄い、 一部を手持ち資金で充当する方針です。

改装の狙い・戦略

JHRは改装の目的を収益向上と位置付けています。 運営会社側も「都心のラグジュアリー並みの高品質改装で高価格帯需要を獲得し、 ADRを大幅引き上げて収益最大化を図る」と明言。

言い換えれば、 フルサービスホテルとしてのグレードを上げることで国内外の富裕層・MICEを呼び込み、 1室当たりの稼働単価と売上の両面で大幅な改善を目指します。 また建築費高騰や労働力不足で新規ホテル供給が制限される市場環境を背景に、 既存施設改修による競争力強化を図る狙いもあります。

改装計画の詳細

下表はヒルトン東京お台場全館改装の主要事項です。

項目 概要
建物規模 地上16階地下1階・延床66,068.15㎡(客室453室、宴会場22室)※延床面積は不動産登記簿記載の数値
改装期間 2026年2月~2027年12月
改装費用 108億円(内訳:2026年度64億円、2027年度44億円)
主な改装内容 全客室刷新、エグゼクティブラウンジ移設・拡張、宴会場に大型LED導入、共用部全面リニューアル

設備・デザインの刷新

改装により、 全453室の客室インテリアが一新され、 エグゼクティブルーム数を増加します。 ラウンジはレインボーブリッジと東京湾を望む位置に移設・拡張し、 シェフによるライブキッチンを導入します。 ペガサス宴会場 (1,200㎡)には横21.6m×縦4.05mの常設LEDスクリーンが設置され、 大規模MICEにも対応可能になります。

さらに、 ロビーやアプローチ、 レストランなど共用部も高級感のある空間へ全面リニューアルされます。 これらの投資により宿泊満足度が大幅に向上し、 最上位客層の獲得が期待されます。 同時に、 JHRが目指す「ADR引上げ」戦略とも合致しており、 改装後には1室当たり収益の向上が見込まれます。

施工計画・技術的ポイント

 改装費の多くを借入調達する大型プロジェクトだけに、 2026年2月の全館休業期間中に効率よく工事を進める必要があります。

また、 老朽化した空調・照明・給排水設備の更新や耐震補強にも踏み切る可能性が高く、 設備更新に伴う専門工事のノウハウも求められます。

施工王編集部としては、 最新の建築トレンド導入にも注目しており、 建設技術の側面からも本プロジェクトが業界に与える示唆は大きいと考えています。

建設業界への影響と今後の展望

本プロジェクトは建設業界にとっても注目の事例です。 まず、 大規模ホテル改装需要が増えている現状は、 施工人材や技術への需要増加を意味します。 新設建設が難しい中、 既存建築の再生・リノベーションに熟練技術者の知見が求められ、 施工王が支援する人材需要も高まるでしょう。

一方、 工事費108億円規模の案件は業界の景況感の指標ともなります。 JHRの試算では、 改装後のNOI(営業利益)は約29億円から約44億円に増加し、 純利益は年間約4.8億円の上振れが見込まれています。

これにより収益性が向上し、 将来的なホテル投資の好循環へつながります。 まとめると、 ヒルトン東京お台場の改装は国内ホテル市場の高付加価値化の象徴であり、 施工業界にとっても技術・工期管理・資金計画などあらゆる面で先進的な学びの場となるでしょう。

今後の開業に向けて、 業界関係者は動向を注視しつつキャリアチャンスの拡大に備える必要があります。

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まとめ

ヒルトン東京お台場の全館改装は、 海外からの訪日需要回復を背景に実施される大型投資プロジェクトです。 既存ホテルを都心高級ホテル並みにグレードアップすることで、 宿泊単価と顧客満足度を大幅に引き上げ、 収益性の最大化を目指します。

施工王としては、 この改装工事を通じて最新の施工技術や管理手法が導入される点に着目しており、 ホテル業界だけでなく建設業界にも新たなノウハウ・求人機会を生み出す好機ととらえています。 プロジェクト開始後は、 段階的な営業停止期間を経て2027年末に完成予定です。

将来的に高度化するホテル需要に対応する国内大規模改装の先駆けとして、 今後も動向が注視されます。

参照元:

ヒルトン東京お台場:News/ホテル概要

ジャパン・ホテル・リート投資法人 /決算説明資料

JALホテルズ沿革/佐藤工業/JTB/日刊建設工業新聞

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