
こんな疑問にお答えします。
この記事でわかること
- 個人年金保険はマジでいらない
- 正しい利回りの計算方法
- 解約がいいか、払済みに変更がいいか
- 投信・米国ETF他、資産運用中
- 50歳でセミリタイヤ目標
最近、何も知らずに契約していた個人年金保険を、払済み保険に変更したのでその理由をご紹介します。
個人年金保険て実際いいのか悪いのか良く分からないですよね。
その悩みがこれまで解決されなかったのは、正しい利率計算ができていなかったからです。

自分で正しい利率計算ができるようになれば、その他の保険商品や投資商品も判断できるなります。
ExcelやGoogle スプレッドシートの関数でカンタンに計算できますので、安心してください。
5分程度で解決できるので、ぜひ読んでみて下さい。
こんな方におすすめ
- 個人年金保険て必要?
- 他の投資と比べてどうなの?
目次
個人年金保険の2つの目的
まず、個人年金保険には2つの目的があります。
個人年金保険の2つの目的
- 年金を個人で積み立てられる
- 保険料控除で節税メリットがある
ちなみに片方ではなく、両方のメリットを受けられます。

目的①:年金を個人で積み立てられる
まずは私的年金。
- 公的年金:国民年金や厚生年金(強制)
- 私的年金:iDeCo・企業年金・個人年金保険など(任意)
つまり、公的年金に上乗せの個人的な年金ということですね。
老後2000万円問題で年金を気にしている人は、私的年金を用意しないと。と考えている人は多いでしょう。
ちなみに私が契約していた個人年金保険の内容をご紹介します。
- 60歳から10年間で受け取り
- 契約時に受給額が確定している
こんなタイプの個人年金保険でした。
個人年金保険の内容
- 26歳~59歳で、総額400万円の支払
- 60歳からの10年間で、総額600万円を受給

今から13年も前の契約内容なので、今よりは圧倒的に良い内容でしょう。
60歳から毎年60万円を10年間受け取れるのだから何となく得する気がしますね。
目的②:保険料控除で節税メリットがある
2つめは節税効果ですね。
これは個人年金保険料控除という制度を活用して、税金を減らそうとすることです。
具体的にいくら減らせるかというと、MAXで以下の金額を『課税所得額』から減らしてくれます。
- 所得税:年間40,000円
- 住民税:年間28,000円
つまり、収入が減ったことにしてくれるので、掛かる税金が安くなる。ということです。
所得税率を15%、住民税率は10%とすると、節税効果は以下になります。
(※所得税率は収入の額により異なるのでここでは195万円~330万円の10%と、330万円~695万円の20%の間をとって15%としています。)
- 40,000円×15%=6,000円
- 28,000円×10%=2,800円
合計で8,800円の節税。

それでも個人年金保険を辞めたのには理由があります。
個人年金保険の利回り計算してみた
ではここで、利回りを計算してみましょう。
条件は以下ですね。
- 年間約12万円の保険料を35年支払い
- 節税効果は8,800円
- 60歳から年間60万円で10年間の受給
さて、ここで超絶カンタンに利率を計算できる最強の関数を使います。
IRR関数(内部収益率)です。
IRR=複利だと考えておけばOKです。
まずは、計算結果をご覧ください。
年利回りは2.10%です。

現在の超低金利時代では、もっと利回りは低いでしょう。
比較で2020年12月現在で「個人年金保険」で検索して出た広告のランキングトップ商品で見てみます。
これは明治安田生命の商品。
受取率107%を強調していますね。

※の条件を見ると以下です。
- 年間約24万円の保険料の支払い
- 20歳から35年間の払込み
- 60歳から年間60万円で10年間の受給
- ※節税は上記同様8,800円としました
計算結果は以下。
年利回りは驚愕の0.39%

これが節税効果も考慮した、個人年金保険の本当の利回りです。

ちなみに、全世界株式の投資信託なら手数料他含めても年利率はおよそ4%と言われています。

個人年金保険は積立期間35年、措置期間5年、受け取り期間10年で合計50年もの、超長期投資です。
それで複利はたったの0.39%。
地獄のような投資商品。
お得だと思いますか?

40年、50年という超長期投資なら、もっと効率よく年金を積み立てられるからです。
取り損なった投資運用利回りは分は保険会社ものです。

ということで、私は個人年金保険は本当におすすめしません。
個人年金保険の利回り計算方法
ちなみにですが、ここまで使っていたIRR関数はどう使うのか。
その方法をご説明します。
やることはめちゃくちゃカンタンです。
- 投資期間を入力
- 毎年のキャッシュフローを記入する
- キャッシュフローをIRR関数で範囲選択する
これだけです。
さっきの計算の表のCFの列(太枠で囲った範囲)を選択しただけです。
0.39%のセルの関数が =IRR(E2:E70,0)になります。
※IRR関数の記述方法
- IRR関数=IRR(キャッシュフローの範囲,入力不要)
これだけ。
- 払った金額はマイナスで
- 受取る金額はプラスで
入力します。
すでに契約している個人年金保険は解約がいいのか、払済みがいいのか
ではすでに契約してしまっている個人年金保険はすぐに解約した方がいいのか?
これを判断する基準はひとつです。
- 今すぐ他の投資に資金を回すかどうか
です。
- 積み立てていたお金をすぐに他で運用するなら:解約
- すぐには運用しないけど、いずれ運用するなら:払済みに変更
がおすすめですね。
払い済みというのは、これ以上支払はないけど、保険は残る。という仕組みです。
つまり、

という感じ。
私の場合はすでに100万以上の金額が積み立てられており、解約すると払った金額‐10万円ほどしか戻ってこない状況でした。
さらに他にも運用資金があり期間分散投資をしているので、この100万円が活躍するのはしばらくあと。
なので、-10万円の損を確定させるより、払済みにした方が得策だったので、一旦払い済みにしました。
早く解約しないと機会損失だ。という意見もありますが、結局しばらく運用しないで預金に入れておくことになるので、この判断です。
皆さんも、もし個人年金保険を契約していたら一回利回りを計算してみてください。
個人年金保険はおすすめしない|まとめ
この記事の内容を要約します。
この記事の要約
- 個人年金保険の2つの目的
- 年金を個人で積み立てられる
- 保険料控除で節税メリットがある
- 個人年金保険の利回りはめちゃくちゃ低い
- 利回りの計算はIRR関数で超カンタン
- 解約と払済みどっちがいい?
- すぐお金を運用するなら解約
- すぐお金を運用しないなら払済み
結論はやっぱり個人年金保険はおすすめしないです。

私も昔は仕事ばかりで、この辺のお金の知識が全くありませんでした。
転職して仕事に余裕ができてきたから、少しずつ勉強の時間が取れて、今やセミリタイヤなんて事を目標にしてます。
- まずは時間を作る。
- 勉強する。
- 投資・節税する。
これでくらしの『ゆとり』は大きくなっていきますね。
今後もセミリタイヤまでの道のりと学びを発信していきます。

この記事のライター
よこりょー