目次
就職先や転職先の候補として人気の高いディベロッパー。
開発者を意味する言葉の通り、不動産ディベロッパーでは利用する人の環境や理想、目的などをイメージしながらあらゆる不動産の企画・開発を行っています。
では、ディベロッパーの中でも上位に君臨する大手では、どのような魅力があるのでしょうか。
今回は大手ディベロッパーの待遇など、働く魅力を解説します。
ディベロッパーとは?
ディベロッパーとは、「開発者」の意味を持つ「developer」が発祥で、主に不動産の企画・開発を行う職種のことです。
企画された不動産はゼネコン会社へ施工を発注・施工するのが主な流れのため、ディベロッパーにとってゼネコン会社はパートナーのような関係性と言えます。
なおディベロッパーは、以下の2つに大別されます。
- 総合ディベロッパー…さまざまな不動産の企画・開発を行う
- 専門ディベロッパー…住宅・商業施設など、特定の不動産に特化して企画・開発を行う
総合ディベロッパーについては以下の記事でまとめているので、興味のある方はこちらも併せてご覧ください。
総合デベロッパーとは?概要や種類、市場動向などを徹底解説 続きを見る
- 大手求人サイトで全国トップクラスに輝いたアドバイザーが在籍
- 年収1000万円以上になった方も
- 年収350万円以上の大幅UP事例もあり
- 業界特化で「分かっている」提案。企業知識が段違い
- 休日や夜間でも専属アドバイザーが対応
大手ディベロッパーの待遇
不動産の企画・開発という特徴から、間接的に社会貢献にもつながるディベロッパー。
しかし、実際に働くとなれば、待遇面が気になるところです。
ここでは、大手ディベロッパーにみられる待遇の特徴を3つに分けて紹介します。
就職先や転職先の候補としてディベロッパーを視野に入れている方は、ぜひ参考にしてください。
待遇➀年収水準が高い傾向にある
詳細については後述しますが、大手ディベロッパーの年収は平均して高い傾向にあります。
厚生労働省による国民の平均年収と比較しても、上位会社によってはおよそ6倍と非常に高い年収であることがわかっています。
待遇➁勤務時間が調整しやすい
勤務時間が調整しやすい点も大手ディベロッパーならではの待遇の一つです。
ディベロッパーは総合・専門に大別され、いずれも長期的な企画・開発・施工状況の確認等が求められることから、労働時間の長さを不安視する方も多いです。
しかし実際は、いつでも出退勤が可能な「フレックスタイム制度」や、在宅でも可能な業務は自宅やカフェなど好きな場所で働ける「在宅ワーク」を導入する企業が増加。
今まで以上に柔軟な働き方が実現されているのも大手ディベロッパーならではの待遇と言えるでしょう。
待遇③福利厚生が充実している
大手ディベロッパーの多くは福利厚生が充実しています。
例えば三菱地所であれば、2030年までに男女ともに育児休暇取得率100%を目指すと新卒採用情報にて発表しています。
大手ディベロッパーの福利厚生についても後述するので、就職先や転職先の条件としてぜひ参考にしてください。
大手ディベロッパーの魅力
ここからは大手ディベロッパーの魅力について解説します。
待遇が良いのも大きなメリットですが、さらにどのような魅力があるのかを見ていきましょう。
魅力①間接的に社会貢献ができる
大手ディベロッパーの仕事は、あらゆる不動産の企画・開発です。
総合ディベロッパーではオフィスビルや高層ビルを、専門ディベロッパーでは住宅や大型商業施設などの企画に携わるため、人の暮らしに欠かせないものづくりに関わることになります。
多くの人の暮らしがいつまでも安全・快適に送れるよう利便性や環境を考えながら企画することは、間接的に社会貢献につながっていると言えます。
また、大手ディベロッパーの多くは大規模な不動産に携わるので、未来に残るものづくりに関われることも魅力と言えるでしょう。
魅力➁大規模なプロジェクトに携われる
大手ディベロッパーはオフィスビルや高層マンションの企画・開発以外にも、都市開発にも関わっています。
施工そのものはゼネコン会社に発注しますが、さまざまな関係者とともに完成を目指すことが多いです。
大手ディベロッパーの携わる業務の多くは大規模なプロジェクトが中心で、その際に動く費用も大きい特徴があります。
あらゆるトラブルや苦難を技術・努力で乗り越え、大規模なプロジェクトが完遂したときは、これまで得たことのない達成感ややりがいを味わえるのも魅力です。
魅力③プロジェクトによって幅広く業務を覚えられる
転職先の候補として選んだ場合、アサインするプロジェクトによってはこれまで経験したことのないような業務に携われることもあります。
例えば都市開発プロジェクトにアサインした場合、従来に比べて安心・安全かつ快適な都市とはどのようなものかを深く考えながら企画・開発することになります。
これは、大手ディベロッパーでしか経験できない貴重なことです。
一つひとつの経験はやがて自身の技術や知識となり、スキルアップにもつながります。
このように、参画したプロジェクトによってはあらゆる技術・知識を身につけられるきっかけに溢れている点も、大きな魅力と言えるでしょう。
大手ディベロッパーで働く|2つの注意点
ここからは大手ディベロッパーを就職先や転職先の候補として念頭に置く際の注意点を紹介します。
➀希望する業務に就けない恐れがある
大手ディベロッパーは就職先・転職先としても人気のある業界です。
ディベロッパーでの業務は各プロジェクトに分担して行われるのが一般的です。
そのようなことから、希望する職種に就けるとは限らないので注意が必要です。
➁海外赴任になる可能性がある
大手ディベロッパーの多くは、海外支社を設けており、各国の都市開発や住宅建設等に携わるケースもあります。
そのため、思いも寄らない国へ赴任する可能性があるのも注意が必要です。
なお、外国語が得意で世界で活躍したい方や国を問わず社会貢献がしたいと考える方にとっては理想的な業界なので、どのような場所に支社を置いているのかを調べて見るのもおすすめです。
\ 誰かに聞いてほしい悩みはありませんか/
大手ディベロッパー10社の年収ランキング
ここからは日本国内の大手ディベロッパー10社の年収をランキング形式で紹介します。
令和5年の日本の平均年収との比較や初任給、福利厚生についてまとめているので、就職先や転職先の参考にしてください。
なお各社のデータは日本経済新聞社および各社公式ホームページを参考にしています。
参考:厚生労働省|賃金の推移
第1位:ヒューリック
平均年収(円) | 初任給(円) | 従業員数(名) | 平均年齢(歳) |
---|---|---|---|
19,079,880 | 275,000 | 222 | 38.6 |
第1位はヒューリックの19,079,880円でした。
厚生労働省の令和5年度の国民の平均年収は約382万円なので、およそ5倍も高い年収であることがわかります。
東証プライム上場の不動産ディベロッパーとしても知られる同社は、東京23区を中心にオフィスビル・銀行店舗・商業ビル・高齢者施設等の不動産地帯事業・不動産投資・不動産開発を手掛けています。
同社では福利厚生として、連続休暇取得の奨励・特別休暇・ノー残業デーなど、従業員一人ひとりの健康と生活を考えた制度を導入しています。
さらに時差勤務制度や出産祝い金、満4歳に達するまでの子どもを育てる人へ最初の1ヶ月は有給扱いになる「育児特別休業」も導入し、ワークライフバランスにも力を入れています。
参考:ヒューリック|HULIC TOWN -ヒューリックまるごと早わかり!-
参考:ヒューリック|教育研修/福利厚生
第2位:三井不動産
平均年収(円) | 初任給(円) | 従業員数(名) | 平均年齢(歳) |
---|---|---|---|
12,692,000 | 310,000 | 1,973 | 40.2 |
第2位は三井不動産の12,692,000円でした。
国民の平均年収のおよそ4倍ということもあり、こちらも非常に高い年収であることがうかがえます。
国内第1位の売買仲介件数を誇る同社は、新築・分譲・中古のマンション・住宅のほか、住宅売買や建設、リフォームなど幅広いサービスを手掛けています。
土地の売買も行っているので、看板等でもみかけることの多い大手ディベロッパーでもあります。
同社の福利厚生には、フレックスタイム制をはじめ、スキルアップや休暇を選択可能な「カフェテリアプラン」など、社員一人ひとりのワークライフバランスを考えた制度を導入しています。
さらに、一定の勤続年数経過に応じて休暇が付与される「フレッシュアップ休暇」や、配偶者の転居を伴う転勤により退職したときに利用可能な「リターンエントリー制度」など、腰を据えて働くことを目標にできる制度も充実しています。
参考:三井不動産|ワークライフバランス支援について | 制度と文化を知る | 新卒採用サイト
第3位:三菱地所
平均年収(円) | 初任給(円) | 従業員数(名) | 平均年齢(歳) |
---|---|---|---|
12,463,090 | 260,000 | 1,091 | 40.1 |
第3位は三菱地所の12,463,090円でした。
こちらも国民の平均年収のおよそ4倍と極めて高いです。
三菱地所は、不動産の仲介・コンサルティングのほか、マンション・オフィスビルの賃貸経営サポート、コインパーキングの運営まで多岐にわたって活動している大手ディベロッパーです。
同社の福利厚生にはフレックスタイム制のほか、子どもが小学校就学まで有給の特別休暇として利用できる「子の看護休暇制度」、育児のための短時間勤務制度が利用できます。
さらに介護者を支援する制度として「家族の介護休暇制度」や介護のための短時間勤務制度など、ライフスタイルの変化にも順応しやすい制度も導入しています。
参考:三菱地所|働く環境・福利厚生|WORKSTYLE & CULTURE|NANIMONO
第4位:野村不動産
平均年収(円) | 初任給(円) | 従業員数(名) | 平均年齢(歳) |
---|---|---|---|
10,339,925 | 280,000 | 320 | 41.6 |
住宅をはじめとした不動産コンサルティングや、都市開発や再開発、資産運用などを手掛け、価値の最大化を目指す野村不動産は第4位でした。
同社では、結婚・出産・介護にまつわるサポートを中心に、生理・不妊治療・更年期といった女性特有の体調不良でも取得可能な女性向け特別休暇が福利厚生に導入されています。
多くの女性が活躍する時代に沿った制度が豊富なので、ライフスタイルが変化してもキャリアを維持できるのはうれしい特徴と言えるでしょう。
第5位:東急不動産
平均年収(円) | 初任給(円) | 従業員数(名) | 平均年齢(歳) |
---|---|---|---|
10,304,000 | 278,300 | 89 | 42.3 |
第5位は、オフィスビルや商業施設、分譲事業をはじめ、施設系・物流用の土地なども取り扱う東急不動産でした。
同社はフレックスタイム制をはじめ、年に4回の賞与が付与されるなど、社員にとってうれしい魅力が豊富。
さらに「資格試験取得休暇」も導入されているので、スキルアップやキャリアアップを目指したいときに無理なく勉強に臨むことができます。
第6位:東京建物
平均年収(円) | 初任給(円) | 従業員数(名) | 平均年齢(歳) |
---|---|---|---|
10,235,000 | 263,000 | 807 | 41.8 |
商業施設の開発や都市開発、さらにオフィスビルの開発や運営事業を手掛ける東京建物は第6位でした。
施設の運営や設備管理、修繕工事から駐車場の運営など幅広く事業展開する特徴から、大手ディベロッパーの中でも注目度の高い企業です。
同社はカフェテリアプランのほか、結婚・出産時の祝い金や子供手当・家族手当など、社員のライフスタイルに順応した福利厚生が導入されています。
ほかにも、インフルエンザ予防接種費用補助や新職業型ストレス調査票によるストレスチェック、健康相談窓口の利用など、社員の健康を考慮した制度も多数利用でき、心身のバランスを保ちながら腰を据えて働くことができます。
参考:東京建物株式会社|事業紹介
参考:東京建物株式会社|福利厚生・社内制度|新卒採用情報
第7位:森ビル
平均年収(円) | 初任給(円) | 従業員数(名) | 平均年齢(歳) |
---|---|---|---|
8,872,000 | 220,000 | 1,660 | 43.1 |
第7位は森ビルです。
ここから1000万円を下回りますが、それでも国民の平均年収と比較すると、およそ3倍とまだまだ高い年収です。
森ビルは1959年6月に設立し、60年余りを超える現在では都市再開発事業や不動産賃貸・管理事業、オフィスビルや住宅、商業施設などの営業・運営管理を手掛ける総合ディベロッパーです。
大手ディベロッパーの中では数少ない「社内公募制度」を導入し、希望するポジションを選んだ上で知識・技術を磨き、さらなるキャリアアップを目指すことができます。
またカフェテリアプランや社宅制度、都心居住補助などライフスタイルを重視できる福利厚生や、自身の希望するキャリアプランを申告し、自立的な成長を目指すことが可能な「自己申告制度」など、自分らしく働ける工夫が充実しているのも特徴です。
参考:森ビル株式会社|キャリア・福利厚生|採用情報|MORI BUILDING RECRUIT
参考:森ビルホスピタリティコーポレーション|働く環境 | 採用情報
第8位:飯田グループ
平均年収(円) | 初任給(円) | 従業員数(名) | 平均年齢(歳) |
---|---|---|---|
8,017,000 | 230,000 | 113 | 44.6 |
第8位は飯田グループです。
同社は多くの人々が幸せに暮らせる住環境の創造、そして豊かな社会作りに貢献するという経営理念を掲げ、2013年11月に上場企業6社が経営統合し誕生した大手ディベロッパーです。
同社では宅地建物取引士等の資格を持つ社員へ資格手当が支給されるほか、営業職では年4回の歩合給も支給するなど、努力が収入へと直結する福利厚生が導入されています。
また、箱根の保養所や託児所の利用も可能なので、ワークライフバランスを主軸とした働き方を選びたい方にもおすすめの企業です。
第9位:オープンハウスグループ
平均年収(円) | 初任給(円) | 従業員数(名) | 平均年齢(歳) |
---|---|---|---|
7,316,752 | 330,000 | 249 | 33.5 |
第9位はオープンハウスグループの7,316,752円です。
1997年の創業当初から不動産業界の常識を覆した経営理念を掲げ、東証プライムへ直接上場後10年で売上高10倍、平成創業2社目となる売上1兆円を達成するなど、あらゆる業界から注目を集める大手ディベロッパーです。
同社では年次に関係なく実績に応じた報酬・昇格のチャンスが与えられる「報酬制度」や、年4回行われる表彰式にて昇給・昇格のチャンス、さらにそれに伴うインセンティブが与えられる「四半期表彰制度」など、努力が正当に評価される福利厚生が導入されています。
参考:オープンハウス|福利厚生 | 【中途採用】営業職採用・求人サイト
第10位:住友不動産
平均年収(円) | 初任給(円) | 従業員数(名) | 平均年齢(歳) |
---|---|---|---|
7,134,667 | 305,000 | 5,757 | 42.9 |
第10位は住友不動産の7,134,667円でした。
日本の大手ディベロッパーの年収ランキングでは10位となりましたが、平均年収が他社に比べて低い理由は、従業員数が多いことが関係しています。
年収は従業員数によって変動することから、従業員数が膨大な同社ならではの特徴とも言えるでしょう。
主な事業は、ビル・マンション・戸建住宅・その他不動産の開発から賃貸・分譲・管理・鑑定など。
福利厚生はどの企業よりも多くの従業員を抱える同社の特徴から、ハイクラスなホテルや軽井沢の保養所、ゴルフ場やレストランなど、社員一人ひとりがワークライフバランスを保てるよう、さまざまな施設が利用可能です。
参考:住友不動産|Benefits充実した福利厚生・ 各種制度
大手ディベロッパーにおすすめの資格
大手ディベロッパーへの就職・転職を目指すなら、あらかじめ求められる資格を取得しておくのが効果的です。
ここでは大手ディベロッパーの傾向からおすすめの資格を7つ紹介します。
名称 | 特徴 |
---|---|
行政書士 |
|
再開発プランナー |
|
司法書士 |
|
宅地建物取引士 |
|
TOEIC |
|
ファイナンシャルプランナー |
|
日商簿記 |
|
参考:job tag|行政書士
参考:一般社団法人再開発コーディネーター協会|再開発プランナー
参考:job tag|司法書士
参考:一般財団法人不動産適正取引推進機構|宅地建物取引士資格試験(宅建試験)とは
参考:e-Gov法令検索|宅地建物取引業法
参考:IIBC|【公式】TOEIC Program
参考:job tag|ファイナンシャル・プランナー
参考:日本商工会議所・各地商工会議所|簿記とは
人気のある大手ディベロッパーを目指そう!
大手ディベロッパーは、日本の平均年収を超える企業が多いことが理解できたのではないでしょうか。
高い年収を得るためには、資格取得やあらゆる業務に幅広くチャレンジし、さまざまな経験を積む姿勢や意欲が不可欠です。
ゼネラルリンクキャリアは、施工管理・不動産業界への転職に特化した転職エージェントで、建設不動産業界では1,000人以上の転職を支援した実績があります。
「大手ディベロッパーへ転職を希望するものの、自分のどの部分が強みになるのかわからない」など転職に悩みや不安をお持ちの方は、ぜひこの機会にお気軽にご相談ください。
有料職業紹介(許可番号:13-ユ-316606)の厚生労働大臣許可を受けている株式会社ゼネラルリンクキャリアが運営しています。