施工管理の転職ノウハウ

施工管理を辞めたい7つの理由とは?や円満退職する方法を解説

建築・土木・電気など、あらゆる業界で施工管理として活躍する人の中には、業務にやりがいや魅力を感じ、十年以上もの間、その業界で活躍する人が多いです。

しかしその一方で、1日の業務量が多岐にわたることから、ストレスや疲労を感じることが多く、辞めたいと考える人も少なくありません。

今回は施工管理を辞めたいと思う人へ、施工管理を辞めたくなる人が抱えがちな理由をはじめ、円満退職する方法を紹介します。

施工管理を辞めたい7つの理由


ここでは施工管理を辞めたいと思う理由を7つ紹介します。

➀残業が多く体力的にキツい

施工管理の仕事は残業が多く、体力的にキツいことを理由に挙げる人が多いようです。

特に屋外での業務が中心となる建築・土木関係の施工管理では、雨雪などの天候で現場が急遽休みになってしまうなど、やむを得ないトラブルがつきものです。

工期が決められている以上、スケジュール通りに竣工しなければならないことから、やむを得ないトラブルで生じた遅れを取り戻すために残業でリカバリする日もあります。

またスケジュール通りに工事を進めたくても、一般住宅等の民間の現場は朝8時以降に行うなど会社ならではのルールも多く、結果的に残業が増え、体力的にキツいと感じる人が少なくないようです。

そのようなことを受けて、日本では2019年に働き方改革を施行。

2024年4月1日からは建設業での時間外労働の上限規制も開始しました。

建設業は5年間の適用猶予があったものの、施行された2019年から徐々に残業時間の改善が見られています。

参考:厚生労働省|毎月勤労統計調査(全国調査・地方調査) 結果の概要

この背景には建設会社が長時間労働の改善に向けて、事務作業の外注化やITツールの導入など、労働者の実質的な業務を減らしたことが深く関係しています。

施工管理に多くの魅力ややりがいを感じ、転職に迷いがある人は、働き方改革による改善がさらに進むまで待ってみるのも方法の一つかもしれません。

➁上司や職人からの圧力が精神的にキツい

施工管理を辞めたくなる理由には、上司や職人の圧力に精神的な辛さを感じることも少なくないようです。

例えば、あらゆる工事には竣工までの綿密なスケジュールがあり、工事関係者はそれぞれその内容に沿って取り組む必要があります。

しかし状況によっては、上司や職人などからかけられる言葉によって大きなプレッシャーとなることが少なくありません。

施工管理は労働者と上司の板挟みになりやすい立場であるため、さまざまなプレッシャーを抱えやすく、その部分にキツいと感じる人も少なくないようです。

③業務量が多く仕事そのものが辛い

建設業界の多くは現在、人材不足に直面しています。

そのことから施工管理としての業務量が必然的に増え、ハードさを感じてしまうことも少なくありません。

人員不足とあわせて職人の高齢化も深刻化しているため、業務量の多さを理由に転職を検討する人は、人員確保や育成に積極的な会社へ転職することで改善する可能性があります。

④業務量と残業に対して給料が見合っていない

施工管理の業務量が多い点ややむを得ないトラブルによる残業が多いのに対して給料が見合っていないと感じる人も多いようです。

しかし厳密に調査すると一概には言えないことがわかります。

厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計調査」によると、男女の一般労働者の賃金は約382万円。

それに対して同省の職業情報提供サイト「jobtag」内の建設施工管理技術者の全国的な平均給与をみると約620万円となっています。

それぞれを比較するとわかるように、施工管理の年収は日本全国の一般的な年収よりも高いと考えられます。

給料が見合っていないと捉えられる背景には、各会社によって残業時間や業務量の改善がなされていない可能性があると推測できます。

しかし、2019年の働き方改革の施行によって労働時間は徐々に改善されはじめていることから、このような価値観はやがて変化する可能性があるとも言えるでしょう。

参考:厚生労働省|令和5年賃金構造基本統計調査 結果の概況
参考:job tag|建築施工管理技術者

⑤労働環境が合わない

施工管理という業種に対してではなく、業務内容や働く環境を理由に挙げる人も多いです。

例えば施工管理の業務には、工事関係者への安全確認や徹底を行うため、工事現場を細かく回り、危険がないかをチェックすることがあります。

現場によっては足場材やエンジンカッターを使うこともあり、身の危険を感じる機会が多いと、労働環境を変えたいと感じる人も一定数いるようです。

また、会社によっては飲み会が多いといった業務以外の悩みを抱える人も少なくありません。

飲み会の多さは入社してからわかる特徴のため、辞めたくなる理由に挙がりやすいと考えられます。

⑥家庭の事情

施工管理という業種ではなく、家庭の事情を理由に挙げる人も多いようです。

あらゆる理由がある中、特に多いのが家族の介護です。

いささか古いデータではありますが、内閣府の調査によると家族の介護や看護を理由とした離職・転職者は年々増加傾向にあり、平成18年10月から19年9月の1年でおよそ14万5千人にのぼっています。

この数字は高齢化・超高齢化社会を迎えた現在も増加傾向にあることが推察できることから、施工管理に限らずどのような業種であっても、時代の移行と共に推移すると考えられるでしょう。

参考:内閣府|第3章第1節 家族の介護や看護を理由とした離職・転職者数は増加傾向にあり

⑦キャリアアップを目指すため

施工管理としてのキャリアアップを目指すために転職を検討する人も多いです。

施工管理は資格がなければできない仕事である一方で、会社によっては経験年数の多い人や年功序列で配属されることも珍しくありません。

年功序列制度が根強い会社だと、若い人はキャリアアップを目指すことが困難です。

そのような理由から、これまでの経験や知識を軸に自分にとってよりよい環境を探すためなど、ポジティブな理由で転職を考える人もいます。

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施工管理からの転職|転職先の決め方・考え方


施工管理経験がある人は、国家資格を取得した上で多くの経験を積み、その中でさまざまなスキルを得ていることから、他会社や同じ業界では即戦力とみなされやすい傾向にあります。

この点を踏まえ、ここでは施工管理からの転職を検討する人へ、転職先の決め方・考え方を紹介します。

施工管理の仕事にまだ情熱があり、もう少し続けたいと考える人は参考にしてください。

➀職場自体を変える

施工管理を辞めたい理由には業務量の多さや上司・職人からのプレッシャーを挙げる人が多いですが、これは会社による可能性があります。

もし施工管理に魅力ややりがいを感じるものの、これらの理由から辞めたいと感じるときは、働き先を変える転職を視野に入れて検討を進めるのも方法の一つです。

施工管理の仕事が好きでまだまだ続けたいと考える人にとっては、この熱意や情熱はもちろん、経験やスキルが豊富なことから即戦力とみなされるので、より自分らしく働ける転職につながる可能性があります。

➁同じ建設業界でステップアップを目指す

施工管理を辞め、これまでの経験や知識を活かした転職をしたいと考えるときは、同じ建設業界でほかのジャンルにチャレンジするのも方法の一つです。

一例としては以下のような業界がおすすめです。

ハウスメーカー 工期スケジュールの管理や現場作業員の統括など、施工管理のノウハウを十分に活かすことができる
住宅の着工から引き渡しまでを監督するため、ゼネコンに比べて建築に関する知識を深く身につけられる
ゼネコン 住宅設備関連の営業:自治体の土木・耐震工事部門などの公務員でも施工管理の経験を活かすことができる

③転職エージェントを併用する

職場そのものを変えるべきなのか、または同じ建設業界でステップアップやキャリアアップを目指すべきなのかを自分で決めかねてしまうときもあるでしょう。

そのようなときは転職エージェントを利用し、専門知識や紹介実績が豊富なアドバイザーからアドバイスを受けてみるのがおすすめです。

求職者一人ひとりに専属コンサルタントがつく特徴から、求職者の希望や特徴に沿った求人が届きやすいほか、コンサルタントからのアドバイスによって自分らしく働ける転職が実現できます。

ゼネラルリンクキャリアでは施工管理500名以上、建設不動産業界では1,000名以上の転職支援実績があります。

建築・不動産業界に特化しているからこそ企業情報量が多く、豊富な知識・経験を持つ担当エージェントが土日や祝日でもサポートします。

なお、同エージェントには大手転職サイトで全国トップクラスに輝いたコンサルタントも在籍しているので、転職についてお悩みのときはぜひゼネラルリンクキャリアをご利用ください。

施工管理を辞めたくなったら|辞める前にやっておくべきこと


大きな目標や夢を持って施工管理を目指し、日々取り組んできたものの、真剣に業務に取り組んでいるからこそ辞めたいと感じるときもあるでしょう。

そのようなときは、これから紹介する3つのやっておくべきことを参考にしてみてください。

➀退職したい理由を明確にする

施工管理として働く中で、なぜ辞めたいと思ったのか理由を明確にしましょう。

理由が明らかになっていないと、上司に退職を申し出た際に理由があいまいに伝わり、退職が難航する可能性があります。

また、転職活動の中では履歴書や職務経歴書に退職理由を記載するほか、面接で質問されることもあります。

このように、多方面で退職理由をきちんと伝えるためには、辞めたい理由を明確にすることが必要不可欠です。

なお、退職理由はポジティブな言い回しに変換するのがおすすめです。

例えば「人間関係にストレスを感じたため」とするよりも「これまでの経験やスキルを活かしてキャリアアップができると判断したため」といった内容にまとめると、多方面でネガティブな印象を与えにくくなります。

➁家族や職場の信頼できる人に相談する

現在、家族がいる人であれば、退職について一言相談することも大切です。

経済的なゆとりがある人であれば問題はありませんが、退職した後は次の仕事が決まるまで収入源が途絶えるのが一般的です。

特に扶養家族がいる場合はあらかじめ転職について家族に相談し、当面の生活に支障はないかを確認しましょう。

社内で信頼できる人に相談する方法も、同じ会社で働く仲間だからこそ、一緒に改善策を見つけられる可能性があります。

③上司に他部署または他現場への異動を相談する

転職を決める前に、上司に辞めたい旨を伝え、他部署または他現場への異動を打診するのも有効です。

会社にとって、施工管理としての経験や知識がある人をすぐに見つけることは困難であり、また社内ルールを把握した社員を手放すことは大きな損失に値します。

新たな人材を確保し、退職希望者と同レベルまで育てるには、教育・研修などの時間や費用が掛かることから、会社側はできるだけ手放したくないと考えます。

まずは転職を決める前に、他の部署や他の現場で働くことができないかを相談してみましょう。

自分からの働きかけによって収入が途絶える心配がなくなり、これまで辞めたいと感じていた理由を取り除いた状態で働ける可能性があります。

円満退職する方法


ここでは円満退職する方法を紹介します。

➀就業規則を確認する

退職する前は、必ず就業規則の確認を行いましょう。

就業規則には退職におけるルールが記載されていることが多く、中には「退職の6ヶ月前までに申し出ること」など具体的な数字を用いて定めていることもあります。

就業規則に沿ったスケジュールで退職しない場合、規約違反として会社側に訴えられる可能性があるので、まずは就業規則を確認し、その上で退職スケジュールを練るよう注意しましょう。

なお、退職については民法で定められており、就業規則と民法の場合は民法が優先されます。

民法627条では原則2週間前までの申し入れでも解約が可能となっているため、法律では施工管理者も2週間前の申し入れで退職自体は可能です。

しかし、引き継ぎ期間や有休消化、退職に必要な手続きなどによっては2週間では難しい場合も多いことから、2ヶ月ほど余裕を持つと退職がスムーズに進みやすいです。

参考:e-Gov法令検索|民法

➁辞める意思を上司に伝える

退職するときは、辞める意思をきちんと上司に伝えましょう。

なお、職場の業務量や人間関係だけを退職理由に挙げてしまうと角が立ち、退職が難航する恐れがあります。

例え業務量や人間関係など職場に理由があった場合であっても、キャリアアップや自分の経験やスキルをさらに活かして働きたいと考えたなど、ポジティブな理由を伝えることをおすすめします。

③上司や職場の人などへ挨拶をする

上司へ退職の意思を伝えたあとは、これまでお世話になった人へお礼をし、筋を通しましょう。

職場の人間関係が理由であっても、終わりよければすべてよしということわざのように、退職するときほど丁寧な対応を心がけることで円満退社につながりやすいです。

丁寧な対応によって上司や職人、同僚などから気持ち良く送り出してもらえる可能性も高くなります。

④最後まできちんと仕事をこなす

後輩や同僚に引き継ぐべき業務があるときは、退職日までにすべて済ませましょう。

個人で管理していた顧客などがいる場合は後継する後輩や同僚と一緒に挨拶に行くのがおすすめです。

一緒に挨拶を済ませることで、自分が退職した後もスムーズな業務が行えるでしょう。

⑤同じ失敗を繰り返さない転職をする

退職準備と共に次の就職先も探していきましょう。

このとき、同じ失敗を繰り返さないよう、前職のなにが退職につながったのか理由を今一度整理し、理由に該当しない会社を探すことが大切です。

業界や職種、給料や人間関係などあらゆる理由が存在するなら、どの理由が決定打となったのか優先順位を付けることで、退職理由を避けながら自分に合った転職先を見つけることができます。

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施工管理を辞めたい理由は環境や人によって異なる

施工管理を辞めたい理由には、施工管理ならではの業務量の多さや労働時間の長さ、上司・職人からのプレッシャーなどさまざまなものがあると考えられます。

しかし、2019年の働き方改革の施行により、建設業ではAIツールを導入して業務量の削減や作業の外注化といった工夫から、労働時間は減少傾向にあります。

まだまだ改善途中である会社も多く、現職の労働時間が長く施工管理を辞めたいと考える人もいるかもしれません。

施工管理という業種に情熱を持っているのであれば、働き先を変える転職も方法の一つです。

施工管理としてまだまだ活躍したい人、さらには施工管理の経験・スキルを活かしてキャリアアップしたい人は、建設・不動産業界に特化した転職エージェントのゼネラルリンクキャリアにご相談ください。

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