施工管理の転職ノウハウ

施工管理はつらい?リアルな実態30選!メリットと良い企業の選び方も解説

目次

この記事でわかること

 

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よこ

管理人

  • 建設・不動産業界キャリア13年
  • 元職人、元施工管理所長、元財閥系デベロッパー(転職3回)
  • 一級建築士・一級建築施工・宅建士ほか

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施工管理はつらいって聞くけど、実態はどうなの?

施工管理への転職考えるときには、リアルな情報は不可欠です。

実際、ネガティブな情報が多いために、施工管理への転職をあきらめてしまう人も多くいます。

しかし、実は「つらい」というネットの情報を見て、施工管理への転職をやめる。という考え方では、損をしている可能性もあります

そこで、この記事では”施工管理のリアルなつらい実態”から”施工管理の良い面”、”つらくない企業の選び方”までを具体的にご紹介します。

こんな方におすすめ

  • 施工管理への転職を考えている
  • 施工管理の仕事内容や収入も気になる
  • 未経験でも施工管理ができるのか知りたい

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施工管理のつらい実態30選

施工管理には他の職種と比較してつらい部分が多くあります。

建設作業員、施工管理、不動産ディベロッパーと経験してきているからわかる、施工管理のつらい実態について解説します。

①価値観のアップデートが遅すぎる

施工管理には、未だに古い昭和の価値観が根強く残っていて、令和の今でもアップデートされていません

「残業=仕事している」「早く帰る=仕事していない」「休むのに理由が必要」と言った、価値観は施工管理の仕事には健在です。

原因は、世代交代がされていないことです。建設業は人材不足で世代の入れ替わりが滞っており、現代の価値観が企業に浸透していないのです。

 

②休日が少ない

施工管理は休みが本当に少ないです。

年間休日数はおよそ65~90日程度

週休2日取れる現場はほとんどないです

国交省によると、週休2日を取れている現場は全体の”1割以下"となっています。※「建設産業政策2017+10

建設業全体では4週間で5日休日が平均です

施工管理の休みの実態

国土交通省「建設産業政策2017+10」

 

③超長時間労働で帰れない

施工管理は残業が非常に多いです

月100時間以上の残業は普通。中には月200時間を越える企業もあります。

長時間の残業のため、現場事務所に泊まることも多いでしょう。

現役施工管理のアンケート『2019年時短アンケートダイジェスト』では、

  • 月45時間以上:70%以上
  • 月80時間以上:20%以上

国交省(建設業における働き方改革)も、建設業の年間労働時間は全産業より336時間も多いと公表しています。

 

④2024年まで労働者は労働時間について法律で守られていない

実は、建設業の労働者は労働時間について法律で守られていません。

2024年4月までは、どれだけ企業が従業員を働かせても、罰則がありません。(36協定 "特別条項"により)

働き方改革の取り組みで、2019年4月に労働基準法が改正され、ようやく労働者は法で守られることになります。(2024年までは猶予期間となっています)

しかし、それでも一般企業の採用する法定労働時間とは大きな差があり、法の下でも格差があります。

労働時間上限イメージ(2024年3月まで)

労働時間上限イメージ(2024年3月まで)

労働時間上限イメージ(2024年4月以降)

労働時間上限イメージ(2024年4月以降)

 

⑤休日も仕事に追われる

プライベートな時間である休みの日でも休めないのが施工管理です

原因は以下の3つ。

  • 関係者が遠慮なし
  • 施主・顧客対応
  • 天候

社用携帯は休日関係なくバンバンなります。

「仕事なんだから対応するのが当たり前。」という感覚が残っているので、なかなか改善されません。

 

⑥給料がわりに合わない

施工管理は激務のわりに、給料が少ないです

プライベートも削って仕事に身を捧げているのに、実入りが少ないのです。

プライベートの時間を楽しんでいる他業界の友人の方が、自分より給料が高いなんてことはザラ。

「人生の大事な時間を仕事に捧げているのに報われる気がしない…」「会社に搾取されているように感じる…」そう思う方も多くいます。

 

⑦パワハラが日常茶飯事

未だに施工管理にはパワハラがあります。

暴言や長時間の説教、わざと仕事を振って帰れなくする、など。

いまや他の業界では懲戒処分になるようなことでも、現場では日常茶飯事です。

タイムマシンに乗ったのかと思うほど、前時代的な環境が色濃く残っています

 

⑧休日出勤も多い

そもそも休日数の少ない施工管理ですが、工期が足りなくなると、休日にも出勤することになります。

建設工事は天候にも左右されるため、予定通り工事を進められず、休日を返上して仕事をする日も多いです。

休日出勤があって当たり前なので、給与にも反映されやすく、休日出勤の申請をして上司から咎められる会社は少なめです。

他の職種と比較すると、施工管理の休日出勤は多く感じるでしょう。

 

⑨労災保険の利用を渋られることもある

建設業にあるあるですが、労災保険の利用を渋られます

理由は、労災保険の保険料が上がったり、労基署の監査が入ったりする可能性があるからです。

「それくらいの怪我は労災なんて認められない」「誰も労災なんて申告していない」などと言われることもあります。

 

⑩仕事量が非常に多い

施工管理の仕事量は非常に多く、感覚としては人の3倍ほどの業務をこなす必要があります。

これは、施工管理は技術的な業務以外にも、書類作成や施主対応、事務作業なども多く、マルチにタスクを捌くことになるからです。

建設DX(デジタルトランスフォーメーション)やIT化で業務効率が進んでいますが、仕事量を削減できるほどではありません。

 

⑪サービス残業が多い

施工管理はサービス残業も非常に多いです。

JCU日建協の『2019年時短アンケートダイジェスト』では、100時間以上の残業をした職員の70%以上が40時間以上のサービス残業をしていると回答しています。

サービス残業の原因は以下のような回答があります。

  • 会社や上司から仕事の状況を考慮しない時短の指示がある:33.1%
  • 勤務時間の申告に自主規制の圧力がある:27%
  • 仕事が終わらずサービス残業をしている:25%

これは、働き方改革で残業を減らす必要に迫られた企業が、社員へ無理な要求を出している結果だとうかがえます。

サービス残業の分布

JCU日建協『2019年時短アンケートダイジェスト』

建設業の残業に対する会社からの圧力ほか

JCU日建協『2019年時短アンケートダイジェスト』

参考働き方改革でサービス残業は増加|建設業の残業上限と対策法

2024年に残業時間の上限規則が適用されても、サービス残業が増えるだけ。と考える方も多くいます。

 

⑫板ばさみになることが多い

「施工管理がつらい」という声でよくあるのが、仕事の関係者の板ばさみになることです。

施主と会社、協力業者と会社、上司と職人さん、営業と現場、職人さんと職人さんなどなど。

施主の要望をすべて聞いていては、会社の利益が出ませんし、無下に施主要望を断っても関係が悪化するかも知れません。

上司から指示されたことを職人さんにやってもらいたいのに、職人さんは動いてくれない。など。

施工管理は常に誰かと誰かの板ばさみになる職種です。

 

⑬責任が重い

施工管理がつらいのは、責任の重さもそのひとつです。

他の職種と異なり、施工管理は"安全管理”という「人の命に関わる責任」もあります。

現場で事故が起きた場合に、安全管理に不備があると、施工管理は管理責任を問われ、「業務上過失○○」というような、刑事責任を問われることになります。

このほか、施工管理には工程・コスト・品質についての責任が問われます。

 

⑭オフィスワークと比べて危険が多い

施工管理は危険が伴う仕事です。

現場では大型重機の管理や高所での品質確認など、少しの油断で重大な事故になる可能性があります。

ニュースになるような事故の他にも、すり傷や切り傷は多く、オフィスワークと比べると格段に危険が多い仕事です。

 

⑮3Kに加えて新3Kもある(最近では6Kと言われる)

建設業界は「3K」と言われてきました。

「3K」とは、「きつい」「汚い」「危険」を表し、主にブルーカラーの職種に使われます。

この3Kに加えて、新しく職場のきつさを表す言葉として、「新3K」が使われるようになりました。

「新3K」とは、「厳しい」「帰れない」「給料安い」を表し、主にホワイトカラーの職種に使われます。

施工管理では、「3K」「新3K」両方が重なることから、「6K」と言われます。

「3K」は30年以上前から使われており、現在では改善傾向にありますが、「新3K」の改善はなかなか進んでいないのが実態です。

 

⑯職人さんから怒鳴られることもある

若手の施工管理にとってつらいのは、職人さんから怒鳴られたり、怒られることです。

施工管理の仕事は自身よりも経験豊富な職人さんに対し、指示や指摘をする必要も出てくるため、新人のうちは舐められたり、間違った指摘をすると厳しい口調で反論されることもあります。

上司から受けた指示を職人さんに伝えただけで、怒られることもあります。

ただ、職人さんと良い信頼関係を気づければ、様々な知識・経験を学ばせてくれることも多いです。

 

⑰雑用が多い

実は施工管理は雑用の多い仕事です。

事務所・詰め所・トイレの掃除はもちろん、会議のための会場準備、施主・協力業者への飲み物の用意などもあります。

技術業務に憧れて施工管理になっても、あまりの雑用仕事の多さがつらくなり、辞めてしまう新人も多いのが実態です。

 

⑱現場には関係のない書類作成業務も多い

施工管理にとってつらいのは、現場に関係のない、書類の作成業務も多いことがあげられます。

会社への報告のために作成する書類、施主の指示に対応するための書類など、現場の進捗には関係の無い書類も作成を強要されることも多いです。

また、これらの書類の作成には膨大な時間を割かれることも多く、本来やりたい現場の管理まで手が回らないこともあります。

こういった書類作成のために、現場のミスを発生させてしまうこともあり、施工管理は現場に関係のない書類作成はつらい業務のひとつです。

 

⑲夏も外で仕事

施工管理も夏には外で仕事があります。

35℃を超えるような炎天下でも、現場の確認や検査、指示、準備・段取りを行います。

最近では「空調服」という扇風機付きの涼しい作業服もありますが、支給される会社と支給されない会社があります。

当然熱中症になることもあり、自身の体調管理に加え、終日外で仕事をしている職人さんの体調にも気を配る必要があります。

近年では、新型コロナ対策のためのマスク着用も、つらいと感じてしまう要因のひとつとなっています。

 

⑳冬の外作業

冬の労働環境も施工管理がつらいと感じる要素のひとつです。

雪が降れば雪かきをしますし、雪で作業が止まらないように、養生も必要です。

冷たい雨の振る日でも、カッパを着て現場の検査を行うことも当然にあります。

 

㉑休憩時間が取れない

施工管理のつらいことのひとつに、昼休憩が取れないことがあります。

日ごろから仕事量も多く、打ち合わせが長引いて、昼ごはんを食べれずに夜まで仕事をすることも少なくありません。

また、現場でトラブルが起きれば、夕飯も食べる余裕もなくなってきます。

多くの施工管理は、食事の休憩時間は10~15分ほどで終らせているのが実態です。

 

㉒現場を掛け持つこともある

施工管理は現場を掛け持つこともあります。

ただでさえ忙しいのに、その業務が複数にまたがるので、つらさも増加します。

建設業法では、一定規模以上の工事には、「監理技術者」(いわゆる責任者)と呼ばれる施工管理を”専任”(1つの現場だけを見て他は見てはダメ)で配置する必要がありました。

しかし、2020年秋の建設業法の改正により、専任義務が緩和され、なんと「監理技術者」の兼任が認められるようになったのです。

これは、人材不足を背景に1人の技術者に多くの業務を任せようという制度改正です。

2現場掛け持ちする施工管理には、かかる責任も倍になります。

現場を掛け持つせ施工管理はつらさも倍でしょう。

※参考:専任義務があった「監理技術者」が兼任OKに緩和!変更点や条件を詳しく解説 | 入札成功のための基礎知識 | 入札ネット+α

 

㉓転勤が多い

建設現場は全国各地、または海外にもあります。

施工管理は現地での駐在が必須になりますので、配属された現場へ行く必要があり、配属ごとに単身赴任や転勤が伴うこともあります。

ただでさえ少ない家族との時間が、より少なくなる可能性もあるのは、施工管理としてはつらい点です。

 

㉔退職を検討していても辞めにくい

施工管理は担当する現場に自分の代わりの人材がいないと、なかなか辞めにくい職種です。

仮に退職願を提出しても、工期の途中で代わりの引き継ぐことが難しく、自身の希望のタイミングで退職できないのもつらいところです。

本来は、企業の事情を考慮して自身の人生を棒に振るのは本末転倒なのですが、施工管理に関してはどうしても担当現場を考えてしまう人が多いです。

どうしても辞めたい場合は、退職代行というサービスもあり、会社との退職交渉を代行して行ってもらって、希望通りに退職する人も増えています。

 

㉕結局体力は必要

結局のところ、施工管理には体力が必要になるのは事実です。

女性の施工管理も近年急増しており、IT化が進んでいるように思われますが、精神的にも肉体的にもハードな仕事であるのは変わりありません。

朝は早朝から出勤、日中は天候関係なく現場で仕事をし、夜遅くまで書類業務。現場で肉体労働をすることもあります。

基礎的な体力に自信のない人には、つらい職種と言えるでしょう。

 

㉖人手不足でさらに業務が増加する

建設業界は慢性的な人手不足で、今後も人手不足は悪化していく見込みです。

国交省の「建設産業の現状と課題」によると、29歳以下の建設業就業者はわずか11%です。

働き手が減れば、その分一人が負担する業務量は増えます。

詳しくはこちら⇒参考建設業は人手不足で当たり前!6つの理由と根本的な原因|建設業から離れるべきか?

 

㉗技術革新が進まない、進んでも仕事は楽にならない

建設業界の人材高齢化、人手不足の課題解決を目的として、国交省も”i-Construction~建設業の生産性の向上~"を掲げて建設業の労働状況の改善に取り組んでいます。

施工管理の労働環境改善ー建築技術ー01

しかし、建築は全てが一点モノのため工業製品と異なり、生産を機械やロボットに代わってもらうのは技術的に高いハードルがあります

その証拠に、国交省は2025年には2割の生産性向上を目指すとしていますが、i-Constructionは現在ほとんど普及していません。

仮に生産性が向上したとしても、省力化された時間はまた別の業務の時間に当てられることになり、仕事が楽にはならない可能性が高いです。

 

㉘そもそも週休2日は実現しないとの意見が多数

つらい施工管理も働き方改革で変わるかもしれないと希望を持つ人もいますが、希望がないと考える人も少なくありません。

JCU日建協の『2019年時短アンケートダイジェスト』では、約50%が”週休2日の実現は2030年以降になる”もしくは”実現しない”と回答しています。

施工管理に聞いた|作業所の週休2日はいつごろ実現するか

つまり、現役の施工管理の半数は、週休2日は現実的ではないと考えているということです。

 

㉙メンタル的につらく、うつ病になることも

業務のつらさや、精神的なプレッシャーからうつ病になってしまう施工管理もいます。

実際、筆者のいたゼネコンでは、合同事務所で働いていた一人の所長はうつになってしまい、竣工間際に休職してしまいました。

 

㉚近隣からの苦情に対応しなくてはならない

施工管理は現場の中だけで仕事は終りません。

近隣からの苦情があった場合は施工管理が対応をしなくてはなりません。

中には、クレーマーに目をつけられることもあり、現場をスムーズに進めるためには我慢して対応する場面も出てきます。

近隣対応は精神的にも負担が大きく、つらい業務となる可能性があります。

 

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施工管理の良いところ

施工管理のつらい面は確かに多くありますが、実は良い面もあります。

結論としては、

給与も高く、将来的にもキャリアとして明るい職種です

ここでは、施工管理の良い面について紹介していきます。

 

①建設施工管理はAIが代替となりにくい

現在、政府でも労働生産性を向上させる取り組みが進められ、多くの仕事がAIに代替されようとしています。(令和元年版情報通信白書より)

その中でも、施工管理の仕事はAIに代替されにくいと言われています

その理由は、施工管理の仕事が、高度な知識と他者との協業が求められる職業だからです。

総務省、ICR・JCERのアンケート調査では、今後3〜5年でAIの導入が進んだ場合でも建設業の業務は減りにくいとされています。(総務省・ICR・JCER(2019)「AI・IoTの取組みに関する調査」)

 

②建設技術者は需要が高い

施工管理は転職でも有利で、スキルを身につければ仕事に就けなくなることはありません。

その証拠に、2020年度の建設技術者の有効求人倍率は6.26倍建設技術者1人に対して6社以上の求人がある状態です

ここまで需要が高い理由は、実は、施工管理の経験が活きる仕事は建設業界だけではないからです

例えば、一見関係のなさそうな食品・小売業界でも、商品配送のための物流倉庫を自社で建設したり、借りる必要があり、技術的業務が発生します。

多くの業界にまたがって需要がある建設技術者は、将来的にも転職のチャンスは多いと言えます

 

③業界が好況で給料も高い

施工管理の年収は平均年収と比較して高いです。

特に大手ゼネコン施工管理の年収は非常に高く、上場企業の平均年収ランキングは以下となります。

会社名平均年収平均年齢
鹿島建設1133万円44.2歳
大気社1075万円43.6歳
大林組1057万円42.6歳
大成建設1009万円43.0歳
清水建設1006万円42.9歳
奥村組951万円42.8歳
東急建設944万円45.6歳
長谷工コーポレーション939万円41.6歳
前田建設工業927万円43.1歳
ダイダン924万円42.7歳

この給与の高さは大手だけではなく、派遣の施工管理でも同様です。

施工管理の求人(高給与)

この高給与の背景には、業界の好況があります。

オリンピック特需が終わり、建設業の動向を悲観的に見る人も多いですが、10年スパンで考えると未だ好況で伸び続けている業界です

2021年も建設業界の成長率も実は前年比2.9%増、手持ち工事高が毎年平均4.9%で増加と、成長を続けています。(国土交通省:令和3年度建設投資見通し

今後は大阪万博や統合型リゾート(IR)、リニア新幹線、老朽化インフラ更新、防災・減災、国土強靭化があり、政府の建設投資は中長期的にも伸び続けると予想されています

 

施工管理の仕事内容

では、施工管理の仕事内容はどのようなものなのか。

主に施工管理の仕事は5大管理と言われる管理業務に分類され、それぞれの頭文字を取って、「QCDSE」と言われます。

施工管理の仕事内容

  1. 品質管理:Quality
  2. 原価管理:Cost
  3. 工程管理:Delivery
  4. 安全管理:Safety
  5. 環境管理:Enviroent

ビジネス用語として「QCD」は一般的に語られますが、建設工事においては危険も多く、環境負荷も大きいことから、「安全」と「環境」も管理が必要とされています。

主な仕事内容をそれぞれの業務ごとに説明します。

 

品質管理:Quality

品質管理は、建設するものが設計図書の内容を満たしているか管理する業務です。

具体的には、

  • 材料の材質・寸法・規格・強度の確認
  • 施工方法・手順の確認
  • 施工中の精度の確認
  • 出来形(出来たもの)の寸法の確認
  • etc

などです。

近年の品質管理では、長期的な品質確保のために、要求される品質のハードルは高くなっています

 

原価管理:Cost

原価管理は、建設工事における材料費・労務費等を管理する業務です。

具体的には、

  • 工事発注・取極め金額ネゴ
  • 出面管理(作業員の人数の管理)
  • 相殺交渉
  • 請求書処理
  • etc

建設工事では、「工事のために決められた予算をどれだけ残すか」で利益が変わります。

そのため、出て行くお金を減らすことに頭を使う管理業務です

 

工程管理:Delivery

工程管理は、建設工事が予定通りに進めるための調整をする業務です。

具体的には、

  • 工程表の作成
  • 施工手順の計画
  • 作業人員・施工業者の確保
  • 重機手配などの事前段取り
  • etc

工程管理は施工管理の業務の中でも優先順位の高い業務の1つです。

なぜなら、工程の管理が出来ずに時間が足りない現場では、品質・原価・安全・環境のすべてが失われるからです。

そのため、まずは工事が工程通りに進められるよう管理していくことが、建設工事を成功させるポイントになります。

 

安全管理:Safety

安全管理は、建設作業員(職人)の命を守るために、建設現場の設備や環境を整える業務です。

具体的には、

  • 仮設設備の整備
  • 火災防止の措置
  • 危険作業の監督
  • 機材の安全点検
  • etc

建設工事では、常に死と隣り合わせの状態で仕事を行います。

そのため安全管理を怠ると、本当に誰かが命を落とすことになるので、日々死と向き合って安全管理を行うことが非常に重要です。

安全管理は若い担当者に任されることが多いですが、それは業務が軽視されているのではなく、建設現場で最初に覚えるべき業務だからです。

 

環境管理:Enviroment

環境管理は、自然環境・周辺環境・職場環境に対する負荷を最小限にするための業務です。

具体的には、

  • 適切な廃棄物処理の確認
  • 建設材料のトレーサビリティの確認
  • 騒音・粉塵の発生防止
  • 作業員用仮設施設の設置
  • etc

建設工事では大量の廃棄物・騒音・振動が発生し、自然や周辺環境に及ぼす影響が大きいため、厳しい規制が法律で設けられています。

また、職場の環境も一般的なオフィス業務ではないので、現場ごとに整える必要があります。

環境管理は”企業の信頼”を守る重要な要素となってきており、昨今ではSDGsの取り組みとして、環境負荷低減を掲げる企業も増えてきています。

持続可能な開発目標(SDGs)とは,2001年に策定されたミレニアム開発目標(MDGs)の後継として,2015年9月の国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」にて記載された2030年までに持続可能でよりよい世界を目指す国際目標です。参考:外務省

 

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施工管理がつらいのは人手不足が根本的な原因

施工管理がつらいのは、人手不足が「根本的な原因」です。

残念ながら、建設業界は「人手不足になるように業界の仕組みができてしまっている」ので、なかなか施工管理のつらさは解消されません。

業界の仕組みは以下。

  • 建設業は「景気の影響」を受けやすい
  • 「不景気時に赤字」が続くリスクがある
  • 例えば、300人社員がいるのに200人でOKな仕事量になると、100人分赤字になる
  • だから「社員の人数を増やせない」(社員は少なくしておきたい)
  • 結果人手不足で、1人にかかる負担が大きくなる(残業多い・休日少ない)

このようにして、建設業界が人手不足になるような仕組みが出来上がっています。

しかし、人手不足な業界だからこそ、施工管理の需要も高く、スキルを身につければ仕事に就けなくなることもないので、人によってはメリットにもなるでしょう。

 

施工管理の今後の動向

施工管理の人材不足の解消のため、政府主導で建設業界の構造改革も行われています。

特に重要なのは、「時間外労働の上限規則」です。施工管理への転職の参考にしてみてください。

 

①時間外労働の上限規則

正しく改革されれば、施工管理の労働環境は改善される可能性もあります。

2019年の4月から「働き方改革関連法(働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律)」が施行され始め、「時間外労働の上限規則」に”罰則”が法律化されました。

ポイント

  1. 残業の上限時間は月45時間・年360時間(原則)
  2. 36協定の「特別条項」で原則を超えても上限あり
  3. 建設業は2024年まで適用除外

【参考】[時間外労働の上限規則 分かりやすい解説(厚生労働省)]

また、特別条項として以下の内容も盛り込まれています。

特別条項での上限

  1. 時間外労働は年720時間以内
  2. 時間外労働と休日労働の合計は月100時間未満
  3. 時間外労働と休日労働の合計は、2~6ヶ月の平均で80時間以内
  4. 時間外労働が月45時間を超えられるのは年6回まで
よこ
分かりにくいですが、つまり、企業が労働者を無制限に働かせることはできなくなる。ということです。

 

②重層下請け構造の解消

重層下請け構造も、建設業界のつらさを生み出す原因となっています

下位の下請企業ほど、対価の減少やしわ寄せが発生するからです。

この問題に対し、政府は実質的に施工に携わらない下請企業の排除など(一括請負禁止の明確化)を進めています。

平成17年以降、下請比率は減少傾向にあり、現在は50%ほどとなっています。

下請比率の推移

平成17年以降、下請比率は減少傾向

重層下請構造の改善に向けた取組について:国交省

 

③外国人労働者の雇用

外国人労働者を技能実習生という形で、人員を確保しようという動きです。

きっかけはオリンピック特需による一時的な需要増への一部対応です。2014年から外国人労働者を積極的に受け入れてきています。

建設現場では外国人の職人さんを良く見るようになりましたが、平成30年時点で69,604人(建設業界全体の1.3%)と少数です。

外国人建設就労者受け入れ事業について:国交省

 

施工管理の「つらい」を回避できる企業の選び方

施工管理はつらいことも多い職種ですが、実はそのつらさを回避できる企業もあります。

それは、仕事量が多すぎない施工管理です。

例えば、「改修工事を請け負うゼネコンの施工管理」、雇用形態の異なる「派遣の施工管理」などです。

仕事量が多すぎるから、残業も増えるし、気持ちの余裕もなくなってつらくなります。

仕事量が多すぎなければ、気持ちにゆとりを持って、施工管理に臨めるでしょう。

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キャリアアップを目指すなら施工管理に転職もあり

つらいと言われる施工管理ですが、長いキャリアを考えれば、メリットも多くあります。

今の生活とは違う将来を得られる可能性があります。

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まとめ|施工管理はつらいけど、将来的にはメリットもある

この記事の内容を要約します。

まとめ

  • 施工管理はつらい
  • 施工管理の良い面も大きい
  • 施工管理がつらいのは人手不足が原因
  • 施工管理は改善の動きがある
  • キャリアを考えるなら施工管理もあり

つらいことの多い施工管理ですが、意外とキャリアにとってはプラスになることもあります

将来のためにも、施工管理の経験を積んでみるのも選択の一つです。

 

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