目次
転職活動の期間はどれくらい必要ですか?
平均3ヶ月って聞くけど、本当に3ヶ月でOK?

こんな疑問にお答えします。
この記事で
- 転職活動に必要な期間
- 転職活動の全体の流れ
- 転職活動のスケジュールで注意すること
がわかり、転職のモヤモヤが解消できます。
転職活動の期間は平均で3ヶ月と言われます。
しかし筆者は、最低でも4.5ヶ月、推奨は5ヶ月+有給消化見込んだほうが良いとアドバイスしています。
それは、準備期間や退職の引き継ぎ、有給消化を見込むと3ヶ月では足りないからです。
この記事では、実際の転職活動の期間がどれくらい必要なのか?について、筆者の3回の転職経験も踏まえて解説します。
転職は全体のスケジュールを把握しないと、「退職日の翌日に入社」なんてことにもなってしまいます。
スケジュール調整でバタバタして失敗をしないように、ぜひ最後まで読んでみてください。
こんな方におすすめ
- 転職活動の全体の流れを知りたい
- 転職するなら有給は消化したい
\ 転職活動はこの月がおすすめ! /
-
-
中途採用されやすい時期はある?転職しやすいタイミングを見極める月別動向と4つのポイント
続きを見る
転職活動の期間は最低4.5ヶ月は確保しましょう
ここで言う転職活動の期間は、「転職活動を開始してから、転職先に入社するまで」です。
この転職活動の期間は最低でも4.5ヶ月は確保しましょう。
なぜなら、ざっくり準備と応募先選定に1.5ヶ月、選考に1.5ヶ月、退職手続き・引き継ぎに1.5ヶ月は必要だからです。
応募先の選定や選考に更に時間がかかる場合や、有給消化などを加えると、気持ちに余裕を持って転職活動ができる期間の目安は、5ヶ月〜6ヶ月です。
もちろん、この転職活動の期間は人により異なりますが、一般的に在職中に転職活動をする場合は最低4.5ヶ月は見込みましょう。
なぜ転職活動の期間が3ヶ月では短いのか?
転職活動の期間は3ヶ月では短いです。
理由は3つ。
- 準備・応募企業選定期間が足りない
- 複数社を併願すると選考期間が足りない
- 退職手続きと引き継ぎ期間が足りない
からです。
準備期間は、エージェントに登録→面談→自己分析→履歴書・職務経歴書作成→求人選び→エージェントに相談など多くの作業があります。
また、選考は平日が基本ですので、平日に仕事を早く終らせる日を複数日作らないといけません。
また、内定後に退職の申告してから、社内手続き2週間程度、引継ぎ2~4週間は必要です。
複数社併願することも考えると、転職活動の期間は3ヶ月では短いのです。

転職サービス各社は転職活動期間を3ヶ月が目安としているが…
転職活動の期間は平均3ヶ月~6ヶ月と言われています。
転職サイト・転職エージェント各社の記事を調べても、「目安は3ヶ月。ただし人による。」としている場合がほとんどです。
(※各社の記事はこちらビズリーチ、マイナビ転職、マイナビエージェント、リクナビNEXT、リクルートエージェント、パソナキャリア、type転職、doda)
しかし、実際に3ヶ月で転職するとなると、非常に忙しくなり、希望の転職先を選べなくなる場合もあります。
転職活動の主な流れ
転職活動は全体の流れを知っておくことが重要です。
各フェーズでやることが多いので、全体感を把握しておきましょう。
①転職活動の準備(情報収集・自己分析)
まずは、転職サイトなどで気になる求人があるかを探します。
良い求人が見つからない場合は、転職エージェントやスカウトサイトなどに登録して非公開求人を紹介してもらうのが良いでしょう。
その中で、転職で実現したいことや、希望条件を整理していきましょう。
自身の希望を明確にしておかないと、面接や内定後の入社意思回答で失敗してしまう恐れもあります。
参考仕事で何がしたいか分からない人へ|5つの原因と適職を探す10の方法
-
-
仕事で何がしたいか分からない人へ|5つの原因と適職を探す10の方法
続きを見る
②職務経歴書の作成
企業への応募用に職務経歴書を作成します。
職務経歴書の出来栄えで、書類選考の通過率は大きく変わります。
テンプレートや書き方は、自身で調べるよりも、転職プロに任せたほうが通過率は上がるので、転職エージェントなどは利用した方が良いです。

③求人への応募
企業へ応募する際は、転職して実現したいことを決めて応募しましょう。
なぜなら、転職してもすべてが希望通りに叶うことはほぼなく、何かを諦めなければいけないことがほとんどだからです。
実現させたい希望が叶うか叶わないかを面接で確認する意識を持ちましょう。
④書類選考・面接
書類選考が通れば、面接へと進みます。
日程調整にも気を使うので、仕事を早めに終えられるよう段取りをしておきましょう。
面接の回数は企業によりますが、2~3回が多いです。
また、1次面接では"転職理由と志望動機の整合性”、"経験や実績"の確認、2次面接では"パーソナリティ"、"決裁者の再確認"を見られる場合が多いです。
⑤内定承諾
企業から内定をもらった場合、指定された期日内に入社の意思回答をする必要があります。
期日を切られてしまうため、他の企業の選考の結果が出る前に回答しなくてはならない場合もあります。
そのため、複数社の内定を取って入社企業を選びたい場合は、応募した各社の最終面接の日程を近くに揃えるスケジューリングが必要になります。

⑥退職の申告・退職準備
内定の承諾をしたら、現職の会社へ退職の申告し、退職手続きを行う必要があります。
退職の申告のタイミングは会社の就業規則で決まっていることがほとんどですので、確認しておきましょう。
仕事の立場にもよりますが、企業側の準備もあるため、円満に退職するには引継ぎに1ヶ月~2ヶ月はかかります。
参考転職の必要書類って?タイミング別の書類一覧とチェックリスト【保存版】
-
-
転職の必要書類って?タイミング別の書類一覧とチェックリスト【保存版】
続きを見る
転職活動の期間設定で失敗しないために
転職活動で失敗しないためにはスケジュール管理が重要です。
希望に沿った転職を叶えるには、複数の企業の選考を並行して進める必要があります。
1社ずつ選考を進んでしまうと、希望の転職先を選べなくなることがあるものです。
自身の希望や将来のキャリアも見越した選択が大切なので、慎重に転職先を選べるように選考のスケジューリングを進めていきましょう。
転職活動の期間を長引かせないポイント
転職活動は希望の転職先が見つからなかったり、選考が通らないなどの理由で、期間が長引いてしまうこともあります。
想定に反して、転職活動が長引かないよう効率的に進めるポイントをお伝えします。
①転職で叶えたい希望を明確にしておく
企業へ応募をする前に、転職で叶えたいことを明確にしておくことが重要です。
まずは条件面を決める前に、自身の価値観や人生観を再認識しておきましょう。
今は家族を大事にしたいのか、キャリアアップを重要視したいのか、軸を定めておくと転職活動もスムーズになります。
その上で、年収、勤務地、役職、業務内容、労働時間など、何を優先して現状から改善をしたいのかを整理しておきましょう。
自身の希望に合う求人が見つからず、転職活動の期間が長引くようであれば、転職エージェントのような第三者の意見も求めてみると良いでしょう。
参考転職の相談は誰にしたらいい?NGとおすすめの相談相手8選
-
-
転職の相談は誰にしたらいい?NGとおすすめの相談相手8選
続きを見る
②面倒くさがらずに、転職エージェントは利用する
転職エージェントは使ったほうが良いです。
転職サイトには掲載されていない非公開求人の紹介や、職務経歴書の作成サポートは本当に役立ちます。
「転職エージェントに登録すると、面談やメールの連絡などの手間が増える」と考えて、登録を避ける転職者もいますが、書類選考の通過率や良い希望に合った求人に出会う可能性を考えると、利用した方が良い転職につながります。
-
-
建築・建設おすすめの転職エージェント・サイト18選|職種別ランキング
続きを見る
③今すぐ転職したいわけじゃない場合はスカウトサイトを使う
「良い求人が見つかれば転職を考えたい」という場合は、スカウトを受け取る方法が良いです。
スカウトは面談・面接が確約さえていることがほとんどで、効率的に転職活動を進められます。
また、思いもよらない好条件の求人に出会えることもあり、おすすめです。

参考転職エージェントと転職サイト・スカウトの一番の違いはココ!【比較】結局どれが有利?
-
-
転職エージェントと転職サイト・スカウトの一番の違いはココ!【比較】結局どれが有利?
続きを見る
あなたに合ったおすすめの転職サービスを診断!
\ たった5秒でわかる! /


転職活動の期間が延びてしまう3つの要因
転職活動の期間は、進め方によって簡単に延びてしまいます。
その要因をご紹介しますので、注意して臨みましょう。
①選考の進め方に関する要因
「1社に応募して、選考で落ちたら次の企業に応募」という転職活動の進め方をする場合は、転職活動の期間は延びていきます。
すでに転職することを決意している場合は、希望の濃淡があっても複数社の選考を並行して進めることをおすすめします。
並行して面接を受けることで、応募企業の比較が出来ますし、複数内定の中から最も条件の良い企業を選ぶことも出来るようになります。
②面接の日程に関する要因
面接の結果はおよそ1週間程度で出ます。しかし、結果の連絡タイミングは企業次第なので、スケジュールが前後しやすいです。
また、在職中の場合は面接の日程調整もハードルが高く、折り合わない場合は次回の面接まで数週間空くこともあります。
複数の選考の日程調整を行っていくため、当初の予定よりは延びていく傾向にあります。
③退職に関する要因
めでたく内定を獲得しても、現職をこちらの予定通りに退職できない場合もあります。
退職交渉で引き止められて、引継ぎができないケースや、引継ぎ者の割り当てに1ヶ月以上の期間を要求されるケースもあります。
「退職の申告」をしてから「退職日」まで想定以上の期間を要する場合もあります。

転職活動のおすすめのタイミングは在職中?退職後?
転職活動を始める前に迷うのが、在職中に転職活動をするか、退職してから転職活動を行うかです。
現職が多忙で転職活動の時間が取れない場合などは特に悩むかと思います。
筆者は両方の経験がありますが、結論としては、在職中がおすすめです。
その理由を解説していきます。
在職中に転職活動を行う場合
在職中に転職活動を行うメリットは、「転職活動の期間が長引いても、経済的に追い込まれないこと」です。
希望の転職先が見つからない場合や、選考が通らないなどの理由で転職活動が長期化しても、現職を続けている以上経済的な心配はないでしょう。
その代わり、仕事と面接対策と採用面接とやることは非常に多く、精神的にも肉体的にも大変になることがデメリットです。
ただし、このデメリットは転職エージェントと相談しながらスケジュールを組んで転職活動を進めることで解消可能です。
退職後に転職活動を行う場合
退職後に転職活動を行うメリットは、「転職活動に専念できること」と「失業手当を受領できること」です。
仕事がなく活動に集中できるため、面接の日程調整もしやすいでしょう。
また、失業手当は給与の50~80%の金額を受け取れます。
その代わり、デメリットはいくつか出てきます。大きなものは以下。
- 離職していると企業に与える印象が悪い
- 経済的に追い込まれるリスクがある
離職している場合、企業側はその理由を必ず確認します。
在職中に転職活動ができないと言うことは、それだけ仕事の管理が出来ないと判断する企業もあるでしょう。
在職者と離職者で採用のハンデが出ることは理解しておきましょう。
また、転職活動が長引いた際には経済的に追い込まれるリスクがあります。
生活資金がなくなると、生活のために就職する必要が出てきてしまい、希望に合わない企業に転職することになってしまう可能性も出てきます。

実際に転職活動をしたスケジュール
筆者は3回の転職経験がありますので、事例としてご参考にしてください。
CASE1:退職後に「11ヶ月」で転職
転職活動の前に退職
建設業界に勤めていましたが、職場の拘束時間にどうしても我慢ができず、転職活動を始める前に退職しました。
転職先や次を考えることもせず、とにかく「辞めてから考える」という方針でしたので、退職の申告から退職日までは1ヶ月ほどでした。
ハローワークで失業手当需給の手続きと給付制限期間(3ヶ月)
まずはハローワークに行き、失業手当を受け取る手続きをしました。
しばらく転職活動をする気もなく、失業手当の給付制限期間中はほぼ休んでいました。
失業手当と最低限のバイトをしつつ転職活動するも決まらず(5ヶ月)
3ヶ月も休んだので、まずは転職エージェントに登録。
希望するIT関係の業界に応募を始めましたが、なかなか通らず、長期化していきました。
貯金が無くなり希望業界を諦めて転職活動の方向転換し内定(3ヶ月)
結局、貯金が底を尽きはじめ、元の建設業に戻る決意をしました。
5社程度を転職エージェントに紹介してもらい、内定をもらった企業の中から条件の良さそうな企業への転職を決めました。
CASE2:在職中に「6ヶ月」で転職
絶対に失敗したくないため、5社の転職エージェントに登録
ワークライフバランスを絶対に叶えたいという目的から、良い求人に応募するため、5社の転職エージェントに登録をしました。
エージェントとの面談は、電話面談で終らせる場合や、職場の近くまで来てもらって平日の昼休みなどに行うなど、臨機応変に実施。
書類作成はほぼ転職エージェントにおまかせ(1ヶ月)
仕事で忙しく、自分の応募書類をまとめる時間もなかったため、書類作成や面接対策用の想定質問などはほぼ転職エージェントに作成してもらいました。
選考は複数社をまとめてスケジューリング(2ヶ月)
希望の叶う企業を選ぶため、年収交渉をするために、内定を複数社からもらえるようなスケジュールで選考を進めました。
かなり忙しかったですが、面接を夜にしてもらうなど、転職エージェントを通してかなりの調整をしてもらいました。
退職手続きと有給消化(3ヶ月)
退職の手続きに1.5ヶ月、有給消化で1.5ヶ月です。
実は、内定時には1ヶ月後には入社できると回答していました。
しかし退職の申告後に1ヵ月では退職できないこととなり、転職エージェントを通して内定先へ謝りと入社日変更の希望を伝えました。

CASE3:コロナ禍で転職活動2ヶ月停止「6.5ヶ月」で転職
転職エージェントとスカウトで応募企業を選定(1ヶ月)
3度目は転職エージェントとスカウトを併用し、1ヶ月で希望の企業を複数社選定しました。
応募後すぐにコロナ禍で採用選考が停止(2ヶ月)
応募書類を提出し、次回面接というタイミングで各社採用活動を停止となり、2ヶ月ブランクとなりました。
その間、面接の準備ができたことは幸運でした。
選考再開(1.5ヶ月)
選考が再開してからは、各社の面接を並行して実施。
準備は十分に出来ていたので、スムーズに選考を進めることが出来ました。
退職に時間がかかると見込んで、「今の仕事はしっかり引き継いでから入社したい」と伝えて、2ヶ月以上先の入社としました。
内定・退職手続き・有給消化(2ヶ月)
内定後すぐに退職の申告。しかし、想定どおり引止めがあり、引継ぎがなかなか出来ませんでした。
約1.5ヶ月ほど引継ぎに時間がかかり、有給を0.5ヶ月消化して、入社となりました。
あなたに合ったおすすめの転職サービスを診断!
\ たった5秒でわかる! /


転職活動の期間はどれくらい?|まとめ
この記事の内容を要約します。
この記事の要約
- 転職活動の期間は最低4.5ヶ月
- 転職の流れは理解しておく
- 応募は複数社並行する
- 長引かせないためには転職エージェントを利用する
- スケジュールの変化要因があることを理解する
- 転職活動は在職中が良い
転職活動の期間は、短くても4.5ヶ月は取ることをおすすめします。
在職中の転職活動で3ヶ月ではかなり忙しいのでご注意ください。

- 転職3回(元職人・元ゼネコン所長)
- 建設・不動産業界でキャリア14年目
- 不動産ディベロッパー建築部門主任
- 一級建築士・一級建築施工管理・宅建士ほか
詳しいプロフィールはこちら>>
よこてん
管理人