なぜ現場監督をしているんだろう。と、ふと考えるときがあります。

こんな悩みにお答えします。

この記事の作成者
- 新卒で職人【約2年】
- 建設業が嫌になりニート【約1年】
- 現場監督に転職して所長に【約6年】
- 転職してディベロッパー技術主任【約2年】
現場監督って、本当に意味がわからないくらい理不尽できつい仕事ですよね。
この記事では現場監督を辞めたいと思った時に考えて欲しいこと、転職するとどうなるかをお伝えしていきたいと思います。
現場監督を辞めたいと悩んでいる方は是非参考にしてください。
この記事でわかること
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目次
現場監督を辞めたいと思うのは当たり前
まず、現場監督を辞めたいと思うのは当たり前のことだと思います。
理由は、誰でも嫌になる理不尽なことが多いからです。
簡単に書き出して見ます。
- 超長時間労働
- 休日出勤は常識
- 2連休は夢
- サービス残業で薄給
- コロナでも普通に出勤
- 給料がわりに合わない
- 上司がキツい・ダメ
- 職人とのコミュニケーションが難しい
- 職人と上司との板ばさみ
- 鳴り止まない電話
- 写真整理という無駄な時間
- 図面の不整合での現場直しは犯罪者扱い
- 日中は職人の仕事の管理で自分の仕事が進まない
- 現場が回らないと職人からクレームの嵐でテンパる
- 竣工が近いとピリピリムードが尋常じゃない
- 休日も仕事を引きずって不安な気持ちで過ごす
- 給料が安くても楽で休みの取れる仕事もあるという事実
他にもありますが、このくらいで十分ですね。
これ、普通に考えたら続けられる人はそういないですよね。

ですから現場監督を辞めたいと思うのは当たり前なので安心してください。
現場監督を辞めるのをためらった理由
とは言え、私もすぐに辞める決断は出来ず、悩む時間も長かったです。
その理由は以下。
現場監督を辞めるのをためらった理由
- これまで頑張ってきた自負がある
- 中途半端で辞めたくないプライド
- 建設技術職としてのキャリア
それぞれ簡単に説明しますね。
ためらい1:これまで頑張ってきた自負がある
何年も建設業界で我慢してきたのに、ここで投げ出したらその努力が全部ムダになってしまう。
監督を続ければ、我慢や努力が何かのためになるかもしれない。
そんな風に考えていました。
ためらい2:中途半端で辞めたくないプライド
周りの友人たちは、わりとちゃんと企業で働いていたり、自分のやりたいことを続けている。
自分だけ退職してたら自分が弱いみたいだ。
とも思っていました。
ためらい3:建設技術職としてのキャリア
ここで辞めたら建設技術職としてのキャリアをちゃんと積み上げられない。
キャリアを積めてないと年収も下がってしまうし、キャリアダウン転職はしたくない。
そう思っていました。
現場監督を辞めた決定的な理由
しかしこれらの悩みの中でも、私が現場監督を辞めた決定的な理由は「時間」です。
現場監督はどうしたって長時間労働で休みも少ないですよね。
仕事は嫌いじゃなかったですが、私の価値観の中で「時間」の方が圧倒的に大切だということに気付きました。
具体的には以下のようなことがあげられます。
私の中で大切な時間
- 子育ての時間
- 妻との時間
- 家族との時間
- 友人と会う時間
- 趣味の時間
- キャリアアップのための勉強時間
これらの「時間」と現場監督を続ける理由を天秤に掛けてみたら、比較しようもないくらいでした。
お金やキャリアはあとから取り返せますが、「時間」は無くしたらそこで終わりです。
もっと時間に自由に生きていいのかな。と思いました。
現場監督を辞めた後の生活はどうか
結論から言うと、辞めて正解でした。
私も、私の周りの人も安心して豊かに生活できています。
具体的には、
- 週休2日
- 年収も120万アップ
- 残業は多くて30時間
- 勉強の時間も取れる
- 現在は副業3つを掛け持ち
- 毎日子供とお風呂に入れる
- 夕飯も家族一緒に食べられる
- 友人達の集まりにも参加できる
- など
文句ない生活に変わりました。

面接で残業30時間以内と言われても全く信じられませんでしたが、本当でした。
なので私の意見としては、現場監督は辞めた方が未来は明るいです。
現場監督を辞めたいのか、会社を辞めたいのか
ただ、「毎日の仕事が辛くて辞めたい。」「休みも時間も欲しい。」
そう思ったときにハッキリさせておかないといけないのは、「あなたは現場監督を辞めたいのか、今の会社を辞めたいのか」です。
それによって辞める決断や転職するべき先が変わります。

具体的に説明します。
現場監督を辞めたい
現場監督と言う仕事を辞めたいのであれば、選択は2つです。
- 異動を申請する
- 他の職種に転職する
異動を申請する

と思うのであれば、会社に正々堂々異動願いを出せばいいです。
「そんな簡単に異動願いなんて出せない。」というのもわかりますが、冷静にメリットを見てみましょう。
会社内にもそれなりの生活が出来る部署があるはずです。
- 施工計画部
- 品質管理部
- 安全管理部
- 発注統括部
- など
これらへ異動できれば、「長い拘束時間」「多すぎる業務」「辛いメンタル」からは解放されつつ、「技術職としてのキャリア」もある程度残せます。
メリットは大きいはずです。
しかしここで1つネックなのは「年収」だと思います。
おそらくこれらの内勤になると年収は下がりますので、それでも構わない。という守り重視の方は選べる選択肢だと思います。
転職に比べると難易度はやさしいです。
会社内の異動 | |
就業時間 | (5) |
業務量 | (4) |
メンタル | (4) |
キャリア | (3) |
年収 | (2) |
難易度 | (2) |
他の職種に転職する

という場合は、やはり転職するのが良いです。
まず、年収を上げるために特に意識したいのは、業界の年収相場です。
なぜなら、会社員の年収は業界の相場が決めているから。
興味があればこちらも参考にどうぞ
簡単な例をお伝えすると、建設業の平均年収は約750万、不動産業の平均年収は約950万。
年収を上げやすいのはもちろん不動産業です。
そして大事なのは発注者側へ転職すること。
なぜなら、請負業にいる以上仕事の忙しさからは解放されないので。
発注側へ転職すれば、労働条件も良く、年収が上がる場合が多いです。
さらに業界の川下から川上へ上がることで、キャリアアップにもつながります。
ただしこの転職の注意点は、まともな転職エージェントに非公開求人を紹介してもらわないとほぼ無理なことです。
私は現場監督からデベロッパーへの転職では、マイナビエージェント、doda、リクルートエージェント
、ランスタッドから非公開求人を紹介してもらっていました。

直近で利用して圧倒的にサポートと求人の質が良かったのは
でした。
\ レビュー記事を読んでみる /
\ レビュー記事を読んでみる /
\ 口コミを参考に読んでみる /
生活と年収の両方を手にしたい方は、完全ノーリスクなので一度チャレンジしてみるべきですね。

発注者へ転職 | |
就業時間 | (5) |
業務量 | (4) |
メンタル | (4) |
キャリア | (5) |
年収 | (5) |
難易度 | (4) |
転職エージェント ※利用必須 |
会社を辞めたい
現場監督ではなく会社を辞めたい場合は、選択は1つです。
- 改修工事の現場監督に転職する
改修工事の現場監督に転職する

ということであれば、ホワイトな現場監督ができる企業もあります。
それは改修工事の現場監督です。
ディベロッパー社員の目線からもおすすめの職種です。
考え方のポイントは、「今後の業界需要は新築より改修が高まる」ということ。
(※ちなみに派遣の現場監督は心からおすすめしないので注意して下さい。)
理由は施工管理でもホワイトな企業はこの業種!建設業界10年目社員が公開で詳しく解説していますので派遣が気になっていた方は目を通しておいた方がいいです。
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施工管理でもホワイトな企業はこの業種!建設業界11年目社員が公開
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ちなみにこの場合は発注者への転職より転職しやすいので、より条件の良い企業を探すために転職サイトやエージェントを使えばOKです。
改修工事へ転職 | |
就業時間 | (4) |
業務量 | (4) |
メンタル | (4) |
キャリア | (4) |
年収 | (3) |
難易度 | (2) |
転職エージェント ※利用任意 |
現場監督を辞めた場合のキャリア比較一覧表
現場監督を辞めた場合の特徴を比較してみました。
個人的な評価なので参考程度に。
今の会社 | 社内異動 | 発注者 | 改修工事 | |
就業時間 | (1) | (5) | (5) | (4) |
業務量 | (1) | (4) | (4) | (4) |
メンタル | (2) | (4) | (4) | (4) |
キャリア | (4) | (3) | (5) | (4) |
年収 | (4) | (1) | (5) | (3) |
難易度 | (1) | (2) | (4) | (2) |
現場監督を続けるのも間違いではない
ただ、結局私は辞めましたが、現場監督を続けるのも1つの選択肢としてありだと思います。
その理由は、現場監督は他の社会人より10年早く成長できるから。
具体的には以下の2つがあげられます。
- 仕事の内容がプレイヤー兼マネージャー
- 理不尽なことが多いので若手気分ではいられない
仕事の内容がプライヤー兼マネージャー
現場監督の仕事は、「自分の仕事」と「職人の仕事の管理」の両方ですよね。
これはプレイヤー兼マネージャーなので、他の企業で言うリーダー職や中間管理職と同じです。
これを若手のうちに経験できるのは現場監督のメリットでもあります。

理不尽なことが多いので若手気分ではいられない
現場監督は理不尽すぎて悩むことが多いですよね。
実は他の企業でリーダー職や中間管理職といった立場に立つと、同じようなことで悩みます。(現場監督の方がキツイですが)
- 難しい上司との仕事の調整
- 部下の仕事の管理
- 増える仕事と増えない給料
- 縦割り社会での立ち回り
これを早くから経験するのが現場監督です。
つまり、他職種の同年代が10年後に経験することを20代前半で経験するので、社会人としては同年代より10年早く成長できます。

ここにやりがいを感じていて、現場監督が天職だと思えるなら監督を続けていっていいと思います。
それでも現場監督を辞めたい時の退職のコツ4選
では実際に私が現場監督を辞めた時の退職のコツをご紹介します。
現場監督の退職のコツ4選
- 転職先は決めておく
- 現場の工期は気にしない
- 退職の引止めには応じない
- ただし礼儀は通す
ひとつずつ説明しますね。
退職のコツ1:転職先は決めておく
現場監督を辞めるには、まずは転職先を決めてしまった方が良いです。
理由は、必ず引き止められるから。
引き止められると、結局辞めきれずに退職を取り下げることにもなります。
すでに転職先が決まっていて、退職せざるを得ないところまで事を進めてから退職を申し出た方がいいです。
退職のコツ2:現場の工期は気にしない
現場の工期を気にするのはNGです。
なぜなら、「現場の工期」と「あなたの人生のターニングポイント」には何の関係も無いからです。
ここはキチンと明確に分けて考えましょう。
なぜ、現場終わりまで退職を伸ばすのですか?
もし「周りに迷惑がかかるかも」「非常識だと思われるかも」と思っているなら、現場終わりまで監督を続けるのはお勧めしません。
なぜなら他人の評価を気にして辞めたい仕事を続けているなら、「あなたの人生の大切な時間」を捨てているのと同じだからです。
現場終わりまでやっても、決して「あの人は最後まで仕事をやり遂げて立派な人だった」とはなりません。

つまり、辞めるタイミングは他人の目を気にするのではなく、冷静に目的を持って決めましょう。と言うことです。
退職のコツ3:退職の引止めには応じない
退職の引止めには決して応じない覚悟を持っておいた方が良いです。
必ず引きとめられますから。

まず絶対に引止めには応じない心積もりをしておきましょう。
※中には引き止め文句で、「損害賠償請求をする」と脅すような企業もあるようです。(今の時代に信じられませんね。)
そんな場合は、少しお金はかかりますが退職代行業者を使ってしまった方が安心です。
退職代行jobs(公式ページ https://jobs1.jp)は顧問弁護士がバックにいるので強力な味方になってくれます。
退職のコツ4:ただし礼儀は通す
もう辞めてやる!と思っても、最低限の礼儀は守っておきましょう。
最低限の礼儀とは以下です。
- 退職の30日以上前に申し出る
- 退職の報告はまず直属の上司に
これは自分のためでもあるので、忘れないようにしましょう。
退職の30日以上前に申し出る
法律上は14日以上前に申し出れば退職できることになっていますが、実際はそれでは退職は難しいです。
引継ぎや退職の手続き、会社側の準備など、やることは多いです。
最低でも30日以上前には申し出ましょう。それでも短いくらいです。
退職の報告はまず直属の上司に
気まずい間柄でも、最初に必ず直属の上司に退職を報告しましょう。

それならそれで良いのです。
その場合は、その上の上長へ報告すれば良いだけです。
直属の上司へ最初に報告する理由は、トラブル防止です。
直属の上司を飛ばして退職の報告をした場合、「聞いていない」と言われて揉める事にもなります。
聞き入れてくれなくても良いので、まずは直属の上司に報告しましょう。
現場監督を辞めたいと思ったら|まとめ
では最後にこの記事の内容を要約します。
この記事の要約
- 現場監督を辞めたいと思うのは普通
- もっと時間に自由に生きていい
- 現場監督を辞めたいなら異動か発注者へ転職
- 会社を辞めたいなら改修工事の現場監督へ転職
- 現場監督を続けるのもあり
- 退職のコツは4つ
現場監督が持つ悩みは誰もが持つ悩みです。
そして現場監督を辞めたいと思うのも皆一緒です。
結論としては、現場監督を辞めてもOK。
良い技術職キャリアと時間に自由な人生はあります。
例えばですが、本業で技術職のキャリアを積みつつ、副業で個人でも稼げるキャリアを積む。
そんなことも現場監督を辞めることで可能になります。
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