施工管理としてはホワイトで良いと思うんだけど・・・
デメリットってあるの?

やっぱりメリットしか感じないけど何かあるの?

こんな疑問にお答えします。
この記事でわかること
- 元職人・元ゼネコン所長
- 建設・不動産業界で約11年の経歴
施工管理の派遣って求人が本当に多いですよね。
これ完全に、建設業界と派遣業界の闇です。


「派遣はライフワークバランスが整ったホワイトな施工管理」と考えているなら是非この記事を最後まで読んでみてください。
派遣の施工管理を全力で否定する理由があります。
この記事では、施工管理の派遣で仕事をした場合の実態と将来について、私の経験も踏まえて”現実的”な視点で解説していきます。

5分程度で解決できます。ではよろしくお願いします。
こんな方におすすめ
- 施工管理の派遣で働くか悩んでいる方
- ホワイトな施工管理で働きたい方
- 長時間働かなくてもしっかり収入を得たい方
合わせて読みたい
目次
【騙されるな!】施工管理の派遣は絶対にやめておいた方がいい5つの理由
これから施工管理の派遣が絶対にやめた方がいい5つの理由を紹介していきます。
しかしその前に、ひとつだけちゃんとお伝えしたいことがあります。
それは「建設業界と派遣業界の闇」についてです。
あなたは「施工管理の派遣がなぜこんなにも求人が多く、給料も高いのか?」を知っていますか?
今はまだ、


って思いますよね?
でも、それは幻想です。
いいですか?はじめに大事なことを言います。
これが建設業界・派遣業界の闇です。
ゼネコンは、昨今の建設業の好景気は一時的なもので、すぐに低迷すると先読みしていた。
だから、コスト削減しやすい(首を切りやすい)派遣施工管理を積極的に現場に入れていたんです。
その結果、施工管理派遣の需要が高まった。そして賃金が上がり始めた。
そこで「これは儲かる!」と思った企業が、「施工管理派遣はキャリアになる!」と謳って、施工管理の派遣を斡旋する業者が乱立。
これにより高給の施工管理求人があちこちに露出。
その気になった人が次々と施工管理の派遣になっていったんです。
施工管理の派遣で働くということは、彼らのビジネスに利用されることと同義です。
今後、本当に派遣施工管理の仕事は減り、待遇は悪くなります。
そのときに派遣会社は守ってくれません。


ではようやく、施工管理の派遣をやめた方がいい5つの理由を紹介します。
施工管理の派遣はNGの理由
- キャリア形成にはならない
- 給料は減る
- 仕事は減って待遇は悪くなる
- 希望の現場に配属などされない
- 長時間労働なしなどない

ひとつずつ見てみましょう。
NG理由①キャリア形成になどならない
施工管理の派遣では本当にキャリア形成にならないです。
その理由は3つ。
派遣がキャリアにならない理由
- 技術も知識も身に付かない
- 雑工レベルと変わりない
- 社会的な認知が薄い
正直、施工管理の派遣では技術も知識も身に付かないです。
なぜなら、派遣社員の実態は”使いっぱしりのやすい労働力”だから。
そもそも現場が派遣を雇う理由は、”現場の人手不足の解消"です。
本体社員の業務負担が減ればそれで良いのです。
本体社員の負担が増えるのに、わざわざ派遣社員のキャリア教育をしてくれることもないですし、新しい業務のサポートもないです。


その上、”派遣”という立場はまだ社会的に評価を得られる立場にはありません。
同じ施工管理でも、ゼネコン本体社員の職歴と派遣の職歴では評価が雲泥の差です。
転職の職務経歴書で”施工管理(派遣)”という記載を見ても、「本体の正社員にならない(なれない)理由は?」が採用企業側の本音だからです。

理由②給料は減る
今後、派遣の施工管理は今後給料が減ります。
それは、今まで好景気だった建設業の景気が低迷するからです。
今期決算を見ても、大手ゼネコンは近年稀に見る活況ぶりで売上高は右肩上がりでした。
ゼネコンが儲かってて、仕事も多かったから、派遣の施工管理も給与が非常に高かったのです。
ところが2021年現在、建設業の好景気はすでに過ぎて各社の売上は右肩下がりです。


給料が下がります。
これまで通り、派遣でも高給で施工管理が出来る時代はすでに終わっています。
これから施工管理の派遣に入るのは、キャリア形成できないし、給料も落ちて、将来がかなり不安になる状況です。
理由③仕事は減って待遇は悪くなる
派遣の施工管理の仕事も減ります。
理由は、ゼネコンの仕事が減るからです。
具体的には、
建設業の景気が後退する。
↓
ゼネコンの仕事が減って売上も落ち始める。
↓
仕事も減って利益も減れば、経費削減が必須となる。
↓
真っ先に切られるのが、施工管理の派遣です。

その中で派遣を入れるゼネコンは、一部の活況ゼネコンか、人材不足の自力がないゼネコンです。
理由④希望の現場になど配属されない
仕事が減れば自分の希望など通るはずもありません。
「自分の経験のために大規模開発の現場が良い」
「ライフワークバランスの安定した現場が良い」
「自宅から近い現場が良い」
これらの希望は残念ながら通りません。
仕事が少なくなるので、現場を選ぶ立場にないんです。
そうなると突貫現場や、本当に人手不足で忙しい現場の火消しのために配属される。
これが現実です。
理由⑤長時間労働なしなどない
長時間労働なしで働ける現場なんてないです。

なんて声が聞こえてきそうですけど、これは机上での話。
現実は働き方改革は建設業の首を絞めていて、余計にサービス残業や休日出勤が増えているゼネコンもあります。
参考>>施工管理はプライベートがない!11の原因と5つの解決方法まとめ
参考に、建設業関係者8500人の日建協アンケートでも
- 会社や上司から仕事の状況を考慮しない時短の指示がある。33.1%
- 勤務時間の申告に自主規制の圧力がある。27%
- 仕事が終わらずサービス残業をしている。25%
と、働き方改革による弊害あることを明らかにしています。
(JCU日建協の2019年時短アンケートダイジェストより)
参考施工管理は働き方改革で変われるのか?【業界11年経験者が解説】
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施工管理は働き方改革で変われるのか?【業界11年経験者が解説】
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派遣会社もゼネコンが顧客なのに、あなたを守るためにゼネコンと戦ってくれると思いますか?
ゼネコンにそっぽを向かれたら、派遣会社は売上が立ちません。
建前上は、
「派遣の人材に無理はさせません!」
と謳っていますが、
裏ではゼネコンに嫌われないよう立ち回って、派遣の発注をもらうのが派遣営業の仕事です。
つまり、結局はゼネコンの現場の状況に合わせて派遣の施工管理も働くしかないんです。
長時間労働なしなんてないんです。
結論:施工管理の派遣は絶対にやめた方がいい
以上5つの理由から、施工管理の派遣で働くメリットはないです。
あなたが働くことで喜ぶのは配属先のゼネコンと派遣会社です。
ここまで読んで、「それでも派遣で働きたい!」と思うなら、それはもしかしたらあなたの天職かもしれません。
無理には止めませんが、実態を理解した上で派遣会社やゼネコンを利用するつもりで臨みましょう。
逆に、「施工管理の派遣はやめておこう」と思った方は、派遣の施工管理以外の仕事の候補も紹介しているので、このまま記事を読んでみてください。

施工管理の派遣以外の仕事
では施工管理の派遣がダメならどこに就職・転職するのがいいのか。
建設業のキャリアを積んでいきたいなら、おすすめするのは、デベロッパーかホワイト施工管理かゼネコン正社員かの3択。
※紹介するのは私と同僚の経験です。
施工管理の派遣以外の仕事候補
- デベロッパー
- ホワイト施工管理
- ゼネコン正社員
現実的にこの3つです。
理由をひとつずつ説明しますね。
仕事候補①デベロッパー
これは私が身を持って体験しているので、強くおすすめします。
その理由は、デベロッパーは絵に描いたような、ライフワークバランスの整った高収入サラリーマンが実現できる場だからです。
私は新卒で職人になり、そこから施工管理になって、デベロッパーへ転職しました。
実際に私の残業時間は月に30時間以下。
今は2社目のデベにいますが、前の大手財閥デベでは月残業10時間もザラでした。(ほぼ毎日定時帰り)
ちなみに施工管理からの転職理由は子育てです。転職して見事に希望通りの生活獲得に成功しています。
参考>>子育てを理由に父親になる私は転職した|元施工管理の転職エピソード03
デベではキャリアも十分積めますし、実はデベに入ってくる施工管理の方も多いので安心して仕事が出来るのが特徴。
仮に入社時に契約社員だったとしても、私のいた大手財閥デベでは正社員登用は100%でした。
ただし、デベに入るには結構ハードルが高いのも事実です。
自分ひとりで転職活動をすると確実にデベロッパーへの転職は失敗するので、転職サポートは必須になります。
私は転職エージェントを複数社併用してデベに転職しました。
実際に私が使って成功に導いてくれた転職エージェントはマイナビエージェントとJACリクルートメントなので、ぜひ参考に見てみてください。
デベにチャレンジするならこの2つをおすすめします。
参考【完全保存版】マイナビエージェントの評判を徹底解説|2回利用している私の口コミ
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【完全保存版】マイナビエージェントの評判を徹底解説|2回利用した口コミ
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参考JACリクルートメントの評判を徹底解説|年収160万UPで転職成功した口コミ
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【登録前に確認】JACリクルートメントの悪い評判と年収160万UPの口コミを徹底解説
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仕事候補②ホワイト施工管理
次はとことん情報を集めて、ホワイトな施工管理を見つけることです。


ワークライフバランスが整いやすい施工管理は、改修工事の施工管理です。
その中でもマンション改修工事の施工管理は将来性もあります。
その理由は以下の2つです。
- 業務量が適量
- マンションの改修需要は今後も伸びる
友人がこのマンション改修の建設会社勤めですが、条件は非常に良いです。
年齢30代前半で年収は想定700万超え(首都圏に新築一戸建て+新車・バイク+子持ち)
ほぼ定時で通常業務は終えているそうです。(これはウソのようなホントの話)
「施工管理でキャリアを積みたいけど、プライベートも確保したい。」
そんな方にはかなりバランスの取れた職種だと思います。
参考>>施工管理でもホワイトな企業はこの業種!建設業界11年目社員が公開
ただ、こんな会社の求人は転職エージェントの独占案件しかないので、獲得するには転職エージェントから紹介してもらう必要があります。
一般転職サイトの求人の中には”隠れブラック企業”がわんさかいるので注意
チャレンジするときは、ちゃんとまともな転職エージェントから紹介してもらってください。
\ ホワイトな施工管理になる一歩 /
【施工管理向け】転職エージェント厳選5社|忙しくて転職する暇がない人へ!
仕事候補③ゼネコン正社員
デベも厳しい、改修施工管理もイマイチ、そして施工管理の派遣以外の仕事候補だと、やはり最後はゼネコンの正社員です。


確かに、プライベートは無いに等しいし、激務であることは間違いありません。
しかし、施工管理正社員で働いたあとの転職でキャリアアップを目指すなら、施工管理正社員は選択としてありです。
参考>>「施工管理はやめとけ」は信じていいのか|元所長の経験とキャリアの考え方
私も施工管理正社員を経て、デベロッパーに転職しています。
施工管理派遣として使い倒されるのではなく、施工管理正社員として会社を利用することが、年収を高めて時間も確保するコツです。
ただ稼ぐだけなら施工管理の派遣以外にも方法はいくらでもある
余談ですけど、建設のキャリアを積みたいという意識がなく、ただ生活のために稼ぎたいのであれば、施工管理をやる意味は無いです。
稼ぐ方法は他にいくらでもあります。
お金に働いてもらう「投資」や、Web上の資産に稼いでもらう「ブログ」、動画編集やWebライターなどの「副業」もそうです。
しっかり学んで積み上げれば、施工管理であくせく働かなくても収入は増えます。
ただ稼ぐだけなら、まずは何かを始めてみるのが一番です。
参考副業したいサラリーマンにおすすめの副業3つ|知っておくべき注意点
施工管理の派遣をしていい人の条件
例外的に施工管理の派遣で働いても良い人の条件をご紹介します。
その条件は以下の3つです。
派遣の施工管理をして良い条件
- 現場の主力となってプロジェクトを竣工へ導ける
- 派遣会社やゼネコンを利用してキャリアアップにつなげられるプランを持っている
- いつ契約を切られても他の現場に呼ばれる自信がある
これらを満たしている人は派遣の施工管理をやってもOKです。
逆にこれを満たしていないなら、派遣の施工管理はやるべきではないです。
少なくとも、20~35歳くらいの方はこの条件に当てはまる人はほとんどいないと思います。
派遣の施工管理が成り立つ人は、いわゆる個人事業主(フリーランス)として、仕事ができる人です。
その立場になっていないと自覚しているうちは、派遣会社とゼネコンの食い物にされるだけなので、気をつけてください。
施工管理の派遣は絶対やめた方がいい|まとめ
ではこの記事のポイントをまとめします。
この記事のポイント
施工管理の派遣はやめた方がいい
派遣会社とゼネコンに利用されるだけ
デベロッパーに転職がいい
かホワイト施工管理もいい
ただ稼ぐだけなら他にいくらでも方法はある
施工管理の派遣に向いているのはフリーランスだけ
施工管理の派遣の見方は変わりましたか?
ここまで読んで「派遣はやめておこう」と思ってくれていたら嬉しいです。
派遣に行くくらいなら、デベやホワイト施工管理に挑戦してみてください。
施工管理の志望動機の書き方などは、施工管理の志望動機の書き方|テンプレと例文で面接もOK【新卒・転職】でも紹介しています。
そもそも転職エージェントって?と言う方は、こちらの記事を読んでおいてください。
参考転職エージェントの選び方|彼らはウラで何を考えているのか?失敗しない8つのポイント
選び方を間違えると大きな失敗につながるので、知識として知っておきましょう。
ちなみにですが、私が利用して成果が出た転職エージェントを紹介すると、こちらの3社。
- JACリクルートメント
(デベ⇒デベの転職で年収160万円UP) - doda
(施工管理⇒デベの転職で年収60万円UP) - マイナビエージェント
(第二新卒⇒施工管理の転職で年収80万円UP)

では、今回はこの辺で。
この記事のライター
よこりょー